実行編1
前回のあらすじ。
同級生に告白した、がり勉港慶介(16)はもっとチャラチャラした人が好きなの。
といって振られる。
あらすじお終い。
恋愛結婚=チャラ男になる。
この方程式を港慶介(16)が堅く信じてしまったことからこの話は始まる。
まず、見た目からだろう。
中身の方は、おいおい変えていけばいいい。
そう考えた彼は、インターネットで チャラチャラ 男 見た目 で検索してみた。
そうするとチャラチャラした男の画像がバーンと出てきた。
なるほど格好いいのである。外国人の男のスーツ姿であるがこれまで禁欲的な生活を送ってきた
港慶介にはとても魅力的に映った。やはりこの路線でいこう。彼は固く決心をした。
まず、髪型である。チャラチャラした男というならやはり茶髪だろう。
そう思ったが、残念ながら校則で禁止であった。
仕方がないので、有名なメンズ向け美容院に予約をいれ、切ってもらった。
それだけでも、自宅で散髪していたころよりずいぶん雰囲気が変わったように思う。
また、整髪料というのもすすめられてつい購入してしまった。
男性向けヘアスタイル雑誌を見て、不自然杉にならないよう整えるのが習慣になった。
「港君、髪切った?さわやかになったね。」
「ありがとう、うれしいよ。ちょっと気分転換しようと思って。」
出来るだけ穏やかにほほ笑めば、あまり話したことのない
クラスメイトの女子がキャーと逃げていった。
何かぶしつけな言動をしただろうか?
チャラチャラした男とは、話し上手でやわらかい雰囲気を持っているという。
尚、より一層お精進しなければ。
そうして港慶介16歳は、手元の文庫本
「これでどんなコミュ障も解決!!初級編」
に目を戻した。
それから、対人関係と本を漁ってみたが中々うまくいかない。
上記に始まり、
「これであなたもコミュニケーションの達人に」
「相手に与える話し方好感を与える話し方」
ect、ect・・・。
中々これらの読んだ効果は出ない。
焦り過ぎだろうかと思うものの、
女性には、出来るだけ穏やかに優しく接するもののキャーといって逃げてしまう。
「港、お前最近変わったよな。」
彼は、大海雄生。サッカー部で頑張っているスポーツマンであり、体育会系の人物である。
さわやか系のイケメンで、性格もいいので当然のようにモテる。
そこで、はっと港は気がついた。
リラルモテ男がいるんだからこれを利用しない手はないと!
「うん、ちょっと失恋しちゃって。」
そうして目をふいと逸らすと、困ったように笑ってみる。
チャラチャラした男が同性に対しても有効かどうかは分からないが
出来る持ち札はこれしかないのである。
そういう種類の男は、少しだけ影のある男であることが重要であると書籍にも書いてあった。
(マーカーライン引き済み。)
普段の様子とのギャップがいいのだそうだ。
こんな感じで大丈夫だろうか。
大海は納得したかのようにうなずいた。
「そっかー。それで話しやすくなったのか。
けど港も失恋とかするんだな。前は、いつも模試で一番だったし、学級委員も務めているしで、
堅苦しそうでちょっと話しかけずらかったんだぜ。」
良かったチャラチャラした男は同性にも通じた!!
「まあ、話しかけやすくなったんならよかったよ。」
港慶介は、ほんの少し苦笑をして淡々といった。
要するに一向に上達しない対人スキルに業を煮やし、モテ男と
仲良くなることで会話のテクを盗ませてもらおうとしたのである。
それからというもの大海とサッカーして遊ぶことも多くなっていった。
結果的に彼は、サッカー部に入部し切磋琢磨することになる。
元々、帰宅部だった港慶介にとってこれは大きな変化でいろいろな人とかかわることになった。
クラスの女子とも自然に話すこともでき、(だが未だに顔を赤らめ去っていくことがある。)
成程、習うより慣れろだなと俺は深く胸中でうなずいた。
クラスでの評判男子での評判も、とっつきにくい奴から話してみると割といい奴に
ジョブチェンジしていた。
そんな周囲とは裏腹にチャラチャラした男への道を究めるべく港慶介は、
より一層努力に励むこととなった。




