1話 室長と車とスズキ
最初に自己紹介をしようか。俺の名前は松丘 一也(マツオカ カズヤ)。
このクラスの男子室長だ。一応、主人公らしい。よろしくね!
さて、茶番は置いといて…。
今は丁度、社会の授業中なんだが…これがクソつまらんのだ。
そのうえこの先生、無駄に答えにくい質問をしてくる。
となるとこの窓側の席はイイ。
いざとなったら外に視線を逸らすことができる。
「マッツー、これってどうやって解くの?」
葉月が話しかけてきた。これって数学のプリントだろ、おい。
と、こんな感じでみんなこの授業には飽き飽きしているのだ。
「この問題は、こうやって…オーケー?」
「うん!ありがとうマッツー!」
さあ授業はどこまで進んだんだ?
「あぁ、そういえば…今日の朝、4組の鈴木さんが車に轢かれたんだよ。」
またくだらねぇ話が始まっ…えぇぇぇぇ!!!
そういうことは早く言えよ!!あいつ何やってんだよ…
鈴木っていうのは…
いや、それより今は黒板を写さねば!!
「……なんだよね。だから大抵、ボールが出てきたら次は子供が飛び出してくる。」
まだ話してんのかよ。確かにさっきのはびっくりしたけども。
「だから先生は、ボールが出てきたらブレーキを踏む準備をするね。」
…踏めよ!!踏む準備ってなんだよ!?それで子供出てきたらブレーキ踏めるのか??
―キーン コーン カーン コーン―
「それじゃあ終わります。松丘くん、号令。」
「起立! 気を付け! ありがとうございました!!」
やっと休み時間に…
「マッツー!ちょっと来てー!!」
…やれやれ。俺に休み時間はないらしい。
2組室長 松丘 一也!本日も全力運転中であります!
【松丘 一也(マツオカ カズヤ)】
3年2組の男子室長。3年室長会 会長も兼任している。
責任感が強くみんなからの信頼も厚い。
ハリネズミのような髪型が特徴。
4組の鈴木さんと交際中。あだ名は「マッツー」