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想想戦記―想いが力になる世界で、俺は戦う―  作者: ベルナルド
五章 御生万防衛作戦編

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第96話 想像する「想い」

「どうやら我々の勝ちのようだぞ」


国重が言う。


目の前。


結界に閉じ込められたノイズ。


ノイズは笑う。


「あはは」


「ああははは」


顔を上げる。


「勘違いしてるよ」


目が歪む。


「敵はファズエットとは限らない」


静かに言う。


「物語はまだ終わらないのさ」


微笑む。


「だって主役がまだ来てないのだから」


国重が冷たく言う。


「何を今さら」


「もう戦える者はいない」


その瞬間。


廊下に足音。


コツ


コツ


コツ


声が響く。


「やあ」


「お父様」


現れた男。


楽座落葉松らくざからまつ


「こちらはすべて片付いたよ」


国重が頷く。


「来たか落葉松」


刀を構える。


「もう終わりだ」


その瞬間。


結界が生まれる。


国重を包むように。


だが。


国重は紙一重で回避する。


国重が睨む。


「……なんのマネだ」


落葉松が拍手する。


パチ


パチ


「さすがはお父様」


笑う。


「今のを避けるなんてね」


国重が言う。


「敵はノイズのはずだ」


睨む。


「なぜ私を狙う」


落葉松が答える。


「簡単だよ」


微笑む。


「私が黒幕だからさ」


静かに礼をする。


上着を払う。


深く腰を曲げる。


右足を引き。


床を鳴らす。


「驚いてくれたかな?」


笑う。


「私の最高のショーを」


指を立てる。


「そして、お父様には最高の役をあげるよ」


目が狂う。


「一番信用していた息子に」


「無残に殺される役」


囁く。


「素敵だろ?」


国重が目を閉じる。


「……そうか」


静かに言う。


「私は子供の教育を」


「間違えたらしい」


刀を構える。


「息子の不始末は」


「親が受ける」


冷たい声。


「お前を殺して」


「私も死ぬ」


空間が裂ける。


国重の斬撃。


空間切断。


無数。


落葉松を切り裂く。


体が裂ける。


だが。


次の瞬間。


再生する。


国重が驚く。


「ばかな」


「お前の能力は付与のはず」


落葉松が笑う。


「あははは」


「安心して」


「能力は変わってない」


指を上げる。


「付与だよ」


城を指す。


「だから」


「城に付与してる」


国重の顔が変わる。


「……なんだと」


落葉松が語る。


「私はね」


「長年この力を研究してきた」


「そして気づいた」


手を広げる。


「この城」


「私が生まれた時から」


「ずっと私の想力を浴びてきた」


微笑む。


「つまり」


「この城は私自身」


「試したらできたよ」


「城に私を付与することがね」


「そして城から私を生み出す」


指を鳴らす。


「だから」


「この城が壊れない限り」


微笑む。


「私は不死身」


国重が怒る。


「最初から」


「お前の手の上だったと」


落葉松が笑う。


「その通り」


「すべて」


「私の計画」


国重が静かに言う。


「ならば」


刀を構える。


「命に代えても止める使命ができた」


能力発動。


「開眼」


世界が変わる。


閑古奉命かんこほうめい


広がる。


何もない世界。


ただ。


静寂。


使命の世界。


落葉松が笑う。


「つまらない世界だ」


国重が言う。


「それでいい」


「使命を果たせれば」


刀を向ける。


落葉松が刀を抜く。


「世界は」


「もっと面白くないと!」


能力発動。


「開眼」


世界が変わる。


鏖魔絢爛おうまけんらん


半分の世界が歪む。


輝き。


狂気。


おぞましさ。


二つの世界が衝突する。


落葉松が笑う。


「お父様」


囁く。


「ゆっくり眠ってて」


次の瞬間。


国重の胸が貫かれる。


国重は動けない。


倒れる。


その目に。


後悔。


バタン。


沈黙。


ノイズを囲む結界が解ける。


ノイズが笑う。


「ありがとうございます」


頭を下げる。


「カデン様」


落葉松が言う。


「もう」


「落葉松でいい」


ノイズが微笑む。


「ありがたき幸せ」


両手を広げる。


「ようやく」


「会えた」


想界石に触れる。


呟く。


「付与」


想界石が変わる。


欲望。


黒く染まる。


世界が――


動き始める。

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