エロ
エロは世界を支配する。これは紛れもない事実だ。万物はエロの奴隷だ。エロは万物を従属させてきた。これからもずっと続くだろう。この世で最も強い力は何だろうか。当然エロである。自明すぎて今更言うまでもない。
身近にエロくないものがあるだろうか。目を皿のようにして探してみて欲しい。靴。延長コード。くるぶし。ドーナツ。少し角が凹んだ箱。時折明滅する街灯。すかすかの掲示板。とうふ。エロいものを探すよりエロくないものを探す方が何万倍も難しい。というよりエロくないものなんてない。今ここに宣言する。エロは正義だ。目に映るもの、耳から聞こえる音、五感の全てにエロの息がかかっている。世界はエロで出来ている。間違いない。エロが世界を作ったのだ。エロに限界なんてない。エロに際限なんてない。エロに境界なんてない。もしエロくないものがあるとしてもそれは我々の想像力の敗北である。エロは決して敗北しない。エロに何とか必死で食い下がらなくては。エロの道を極めるのは非常に難しい。我々の想像できるものは全てエロの射程範囲なのだから。エロはまさしく無限だ。エロは始祖だ。エロはビッグバンだ。エロよ永遠なれ。
人間の必須三要素は衣食住だと言われているがそんなものは嘘っぱちだ。まずエロありき。エロ神は「エロあれ」と言われた。するとエロがあった。一にエロ、ニにエロ、三四にエロ、五にエロ。終始完徹。エロに始まりエロに終わる。おまけと言わんばかりの衣食住。しかし、忘れられたエロというのも捨て難い。風情があって美しい。
ときにエロとえろではどっちの方がエロいのだろうか。
エロとえろ。
エロいとえろい。
どエロいとどえろい。
エッロとえっろ。
エロッとえろっ。
エッッッとえっっっ。
エッッッロとえっっっろ。
上から3番目以降の感嘆符がつきそうな強調表現では平仮名の方に軍配が上がりそうである。自然であるし、何より趣きがある。平仮名の雅さをしみじみと実感する。上から1,2番目は悩みどころである。しかし、カタカナの方がよく見かけるし、特別感がある。何より形がカッコいい。ということで今回は「エロ」を採用した。異論は認める。
アホみたいなことでうじうじ悩むぐらいなら頭の中を真っピンクに染めてやれ。お高くとまって白々しく上品な戯言を垂れ流す暇があるのなら超ド級のエロを探索しに行こう。見る人見る人虜にするような。全人類を沼にはめてしまうような。癖に深くぶっ刺さって抜けないようなそんな偉大なエロを。
くるぶしはエロい




