畑は人の為にはならず
自然に浸りたい。大自然に溶け込んで、ゆったりまったり暮らしたい。
私は、田舎に来た。都会はストレスがある。イライラが止まらなくなる。だから、田舎に来た。山奥の長閑な空気。
「気持ちいい」
そう溢していた。畑をすれば、人生変わる。土に触れれば、世界が変わる。そう思った。でも、違った。
気持ちいいは気持ちいい。でも、思い通りにはいかない。
「今日も雨かよ」
「なんで育たないんだ」
「また鳥にやられたよ」
今までいた会社の部下の方が、言うことを聞いてくれたと思う。自然より、部下の方が素直かもしれない。
「あー」
「うー」
「かー」
叫んでいた。腰は痛くなるし、暑いし暑いし。そもそも、虫が大嫌いなんだよな。