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マザーアースの星屑 No.1  作者: マーリン
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私の最初の過去世はリラ星

アーリーさんは何を思ったのか、マーリンに過去世を見に行こうと誘った。いつものように宇宙へ向かうとそこで見たものは、想像を越える出来事だった。マーリンは、宇宙で起きた星の歴史を体験することになる。

降り立った先は、森。

どこまで伸びてるのだろう?

細く長い美しい木々がたくさん立ち並ぶ。


高さは、高層ビルくらいはあっただろう


とても心地よく、シャラシャラと風と共に音を立てて揺れ動く。

きれいだなと、うっとり眺めていると


そこへ

数十人ほどの人達(宇宙人)がやってきた。

先頭を歩いている女性に目が行く。


とても美しいく

肌は透き通るほどの白さだ!

そしてどこか儚げではあるが、凛ともしている。

全体からキラキラとしているオーラを感じる人だ。

あまりにも目立つので、ついその女性を目で追ってしまっていま。


すると脳裏に

「リラ星」と聞こえてきた。


「リラ星?」アーリーに尋ねた。

すると


「君の過去世の1つは、リラ星だよ」と教えてくれた。


リラ星かぁ、マーリンは微かにこの名前の音に聞き覚えがあるような、ないような不思議な感覚を味わっていた。


そのグループは何かを話し合っている。よく観察していると

先ほどの美しい女性は、リラ星の女王様のようだった。


会話がこちらに少しこぼれ聞こえてくる。

何故か、みんなとても悲しそうにしていた。


何か儀式がはじまろうとしている。


背の高い木々の真ん中に立った女王は、先が3本に分かれた金属のようなものを手に持ち、もう片方にも何か持っていた。


そして女王は、それを持って音を鳴らしはじめた。


森中に響き渡る美しい音色…


すると、音の響きに合わせて

木々から、透明な何かが空間にたくさん浮かび上がり、音に合わせて動き始めたのだ。


驚いて見ていると

女王は、急に音を鳴らすのをやめた。


森中に広がる異様な静けさ。

その張り詰めた静けさのエネルギーが頂点に達した時、透明なものがいきなり燃えはじめた。


マーリンは、目をまん丸にして驚いて見ている。


すると突然、燃え始めたもの全てが、勢いよく女王を目掛けて飛んでいったのだ。


えっ?燃えちゃうよぉ。と驚いて見ていると


女王は、それらを全て細い体で受け止めた。

そして、巨大な光が彼女を包みこんだのだ。


何が起きてるのか?

マーリンは、異様な光景を目にしていることだけは理解できていた。


そして、アーリーさんが言った。

「この儀式は、リラ星の大切なものを全部女王の中に封印したのだ。」


私は、不思議そうな顔でアーリーさんを見つめた。

すると、そこへ宇宙船がやってきた。


「宇宙船?」と声にならない声を上げた。

グループの方たちは宇宙船へ乗り込む。


私とアーリーさんも、慌ててみんなに気付かれないように乗り込む。


何人位の人が乗っていただろうか?既に乗っていた人もいたようだった。

共に共通していることは、皆とても暗い顔をしていることだった。


宇宙船は、リラ星から離れて宇宙空間を漂いはじめた。

リラ星が、遠くに離れていく。

視線をみんなの方へ向けたその時


いきなり、ものすごい爆音が響いた…


音のする方を見る…

リラ星が燃え上がっている…

あっという間に粉々に…


驚きと共に固まる私…

そして、みんなは泣き崩れたのだ。


しばらくして

女王さまの所へ、1人の女性が駆け寄ってきた。


「女王様、お辞めください。お辞めください。」と必死に訴え始めたのだ。

その女性の目からは、次から次へと涙が溢れ流れていく…


そしてマーリンはここで、脳裏にピンときたのだ!

あっ、この女性が私の過去世だとすぐに理解した。


「仕方がないのです。」と女王様が悲しそうな顔をして言った。


すると、突然

パーンという音と共に、女王さまが弾けて粉々に…

ヒエーーー

驚きすぎて、言葉も出ない。

脳裏にヒエーーーだけが、こだました。


女王さまの破片は、粉々の粒子となり、辺りにキラキラと漂いはじめたのだ。


宇宙船がシューーンと姿を消し去った。


みんな投げ出され、

宇宙に漂う感じになった。


女王様の粒子からは、意識みたいなものを感じとることができた。

粒々の中に女王の魂が宿っていると気がついたのだ。


それを目で追っていると、四方八方へ美しい輝きのまま、辺りを煌めかせ遠くへと飛び去っていった。


みんなは、さらに声を上げて泣き崩れている。


マーリンも、驚きの現実を目の当たりにし、体を震わせ泣き崩れた。


すると、体中がザワザワしてきて、お腹のあたりから何かが出ていったのだ。


どうやら、自分の過去世を思い出したことによって、奥底に眠っていた感情が表に出てきて、そして浄化されたようだった。


何故か、アーリーも泣いてる…


残されたグループは1人1人そこから飛び去って行った。


私の過去世も、そのまま何人かの人達と一緒に、アンドロメダへどうやら、向かったようだった。


みんなそれぞれ、故郷が失くなった今、新たな暮らしの場所として、選んだ星に向かったのだと理解をした。


実はこの中に、アーリーさんの過去世もいて、マーリンの過去世と一緒にアンドロメダへと向かったようだった。


どうやら、アーリーさんと私は、古くから魂の繋がりがある人なんだと理解をした。


女王さまの魂は、リラ星の大切なものを宿して、宇宙を彷徨い、いつかどこかで、また生命体として生まれていくのだろう。とマーリンはそこで感じたのであった。


瞑想から覚めたマーリンは

涙と鼻水でぐしゃぐしゃになっていた。


その後からは、何もすることができず、なぜか放心状態のまま、涙しか流れ出ないのであった。


次の日も、この感情を思い出す度に、涙が溢れてくる。

今まで体験したことのない、不思議な感覚をマーリンは数週間消えずに経験することになった。




涙を乗り越え、そしてマーリンはこれからどこへ向かうのだろうか?

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