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化物皇女と勇者?と魔王?  作者: 北田シヲン
第2章 世界の始まり
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13話:各隊の結末①

 皇女の猛攻が続く中、アイダ・ウェドの赤い瞳に、点滅するように青が見え始める。それは、アイダ・ウェドを支配する何かが、解け始めている証拠だった。


「あぁ…この、痛み。久方ぶりに感じるこれは、上位魔法か…」


 (しわが)れた声で、アイダ・ウェドが言葉を紡ぐ。いつの間にか、瞳の色は、快晴の空のような青色に変わっていた。


「正気を取り戻したのか?ウェド?」


「おぉ…その声は、我が愛しきヴァールではないか!」


「…正気だな、これは」


「はっはっはっ!それで…ここは、どこだ?我は確か、勇者たちを送った後…はて?そこから記憶が定かではないですな…誰かに会ったような気もするが」


 すっかりいつもの調子に戻った様子のアイダ・ウェドとやれやれ顔のヴァール。それに納得していないのは、


「ちょっと待てぃ!!!」


皇女だけである。最高の戦いを途中で止められ、お預け状態の皇女様は、2人の会話に割って入る。


「今戦っとったじゃろ!?なぜ急に正気に戻る!!まだまだ弱ってないじゃろ!?」


「いやはや、これはこれは。良い攻撃でありましたぞ?」


「はぁぁ!?良い攻撃ってどういう意味!?」


「そのままの意味だよ、嬢ちゃん。古の三柱には、上位魔法しか効かないように出来てんだ。だから、嬢ちゃんのさっきの魔法が、良い気付(きつ)けになったんだよ」


「…え?じゃー何?私のさっきの上位魔法が原因で、正気に戻しちゃったってこと?」


「はっはっはっ!そういうことですなぁ!」


「あぁーー最悪っ…せっかく、せっかくの貴重な時間を、私自ら、壊しちゃうなんて…そういうことはもっと早く言ってくれない?ヴァール?」


 笑う皇女だが、目が全く笑っていない。


「すまねぇな、嬢ちゃん」


「はぁーーー本当に心の底から謝られるともう怒る気すら出てこない…はぁーもう好きにして」


 心底凹む皇女。後をヴァールに任せ、その場に座り込む。ヴァールは、念のため、アイダ・ウェドを飲み込み、状態異常を解除し、吐き出す。


 皇女とアイダ・ウェドの戦いは、意外な形での結末となった。



 一方、同じ部屋の反対側で戦うマクルスは、苦戦を強いられていた。アルバを助け、部分獣化のまま、相手の出方を伺っていたマクルス。まだその時はどこか余裕があった。部分獣化でどうにか出来るだろうと、勘違いしていた。


 相手の口角が道化(ピエロ)のように、卑しく歪む。先ほど同様、ゾッ…と背筋に寒気が走った瞬間、無意識に身体が半歩後ろへと下がる。意識したわけではない。その身体の反応に、マクルス本人も驚く。


 そして、それは相手も同様だった。目の前にいる自分と似た何か。匂いから同種であることは分かっていた。少し遊んであげようと、相手の手を握ろうとしたその時だったーー相手が勘付いたように半歩後ろへと下がったのは。圧倒的速さで動いた自分の手が、空を切る。


 自分の身体に驚くマクルスは、相手の動きを見てようやく、気付く。すぐさま、後ろへと飛び退いた。半歩引かなければ、手を掴まれていた。マクルスの額にどっと脂汗が滲む。


 この感覚は、初めて皇女と出会った時に似ている。圧倒的強者による絶対的な差。埋められるはずのない力の差を、意識的に感じ取った。


 ーーーだから、どうした?

マクルスは、心の中でそう思った。勝てないからといって逃げる?そんな選択肢はない。今ここで決着をつけなければ、僕が倒さなければ、他への被害は未曾有のものになる。


 マクルスは心を決める。早期決着、先手必死を決め、最初から最高潮(クライマックス)で仕掛ける。


「完全獣化!」


 マクルスの姿が、人型から狼へと変わる。二足から四足歩行に。そして、今持てる全ての力を足に込め、地を蹴る。初速から全速で、相手の首元目掛けて、噛みついた。


 しかし、マクルスの牙が、相手に届くことはなかった。上顎と下顎それぞれを手で掴まれ、そのまま、放り投げられたからだ。


 皇女の片腕を食いちぎった時と同じ速度。皇女が反応できなかった速度に、相手は完璧に対応してみせた。


 放り投げられたマクルスは、着地するやいなや、すぐさま、地を蹴り、追撃。だが、その全てを防がれてしまった。時に押さえつけられ、時に避けられ。


 今更だが、マクルスは2属性以上の魔法を扱う。


 普段からよく使う土魔法。

 初めて皇女と出会った日に、皇女のところまで駆けつけるのに使った空翔(そらがけ)は、風魔法。

 騎士団総督戦で皇女とともに使ってみせた雷魔法。

 完全獣化後、皇女の氷を溶かすために吐いた炎。


 この4属性の魔法を扱う。この世界において、魔法は1人2属性が鉄則だが、皇女やマホのような例外も存在する。マクルスもその例外に当たり、マクルスに流れる始祖アセナの血が、起因している。


 古の三柱(ヴァール、アイダ・ウェド、アセナ)は元来、魔法の制限を受けない。だが、得意とする魔法はある。ヴァールの闇であったり、アイダ・ウェドの鎌鼬(風)であったり。その中でアセナは、火と雷を好んで使っていた。


 神と別れたずっと後、アセナは東の地に住む青年と恋に落ち、子どもを授かった。そして、その子どもは、1人2属性の制限とは別に、火と雷の魔法を扱うことができた。アセナからの遺伝である。その後も、代を経るたび、それは脈々と受け継がれ、当代のマクルスも同様に、火と雷を継承していた。


狼炎(ろうえん)


 皇女との戦いで見せた魔法。マクルスが口から蒼い炎を吐き出すと、意志を持ったように動き出し、それは、3匹の小さな狼へと姿を変える。


 マクルスは必死だった。今使える全ての手を使って、目の前の相手を倒すことに集中していた。3匹の狼は、先行して襲いかかる。だが、一回りを優に超える同じ色の3匹の狼が、それを噛み砕いた。


 マクルスが吐き出した狼とは違う。それは、相手が吐き出した狼だった。匂いから薄々と感じていたものが、マクルスの中でも確信に変わる。


 相手も、アセナの血を引いている。その純度は、自分よりも遥かに濃く、上だ。


 マクルスが戦っている相手。それは、アセナの最初の子ども。名を、カイン。生まれながらに、獣と人の遺伝子を持って生まれた子どもだ。


 東の大国の住民たちに、なぜ獣耳がついているのか?それは、全員がアセナの血を引いているからだ。


 東の大国は、西側を絶壁の峡谷に阻まれており、橋がかかる前は、他の国からの侵入を許さず、出る事も叶わなかった。長年、未開の地だった。


 そんな孤立した場所で種を残すには、同族での交配しかなかった。最古の近親相姦である。そして、それは長年育まれ、血の濃さは薄くなろうとも、全員が人と狼のハーフであった。



 カインとマクルスはどこか似ていた。

アセナの最初の子であるカインは、二代目の王となり、国を支えた。まだ国として未熟だった頃、苦労しながら、東の地を収め、父を含む原住民との仲も深めていった。気苦労の多い人生だった。


 若くして、先代から王を継いだマクルス。今でこそ、国民から慕われているが、最初は嫌われていた。抜本的な改革と変革を実行するマクルスの行動は、今を変えたくない人たちにとって、迷惑でしかなかったからだ。だが、マクルスはそういった人たちの元へ足繁く通い、説得を続けた。先代のように力と権力で言うことを聞かせるのではなく、信用と信頼を少しずつ積み重ねて。気苦労の多い人生であるが、それと同時に、マクルスにとって、生き甲斐でもあった。


 2人はどこか似ている。同じではない、似ているのだ。マクルスが生き甲斐に感じたそれはーーーカインにとっては、苦痛でしかなかった。

だから、復活した今、今度は自分の好きなように生きてやると決めていた。


 カインには、生前、ずっと隠していたものがあった。物ではなく、目に見えないもの。死ぬまで蓋をし続けたそれは、何かを、誰かを傷付けたいという欲求だった。


 一度、ひょんなことから喧嘩になり、妹を叩きつけたことがあった。その時、妹が顔を苦痛に歪めながら泣く姿に、心の底から、興奮した。そして、そのまま、押し倒し、行為に至った。嫌がる妹を力で押さえつけ、無理矢理に。自分の感情を抑えることが出来ず、罪悪感と快楽がごちゃ混ぜになる感覚が、どうしようもなく、気持ち良かった。


 その後、まだ健在であった母に諭され、父には何度も殴られ、ひどく怒られた。だから、それがいけないことだと悟った。その後は、その感情に蓋をした。だが、強く蓋をすればするほど、湧き上がってくるその感情に、生涯悩まされた。


 だから、今度は、蓋をしない。自分のしたいことをしたいときにする。今目の前にいるこの同族は、少し遊んだ後、手足の指を一本ずつちぎってあげようと思う。蝶の羽をむしるように。ザリガニの足を、鋏を、無慈悲に千切るように。カインの目が口元が、また、卑しく歪む。


 獣状態を普段から隠しているマクルスと違い、カインは普段から完全獣化の状態。マクルスの奥の手である完全獣化の精度も、圧倒的にカインの方が上であった。


 獣化も上、魔法も上、攻撃の速さも強さも、段違い。マクルスの攻撃は全て、完膚なきまでに叩き潰された。次第に、マクルスの心に敗北の2文字が浮かび始める。


 後ろ向きの思考が、一瞬の油断を生む。カインの振り払った腕が、マクルスの腹部に直撃する。


「っ…かはっ!!」


 マクルスから息が漏れる。血とともに。口の中に、鉄の味が広がる。直撃(モロ)にくらったのは初めてだ。


 マクルスはすぐさま、体勢を整える。慣れない4本足のまま、地を蹴る。その場に留まっていれば、的になるのは明白だ。


「(どうする?どうすれば、勝てる?土魔法も悉く壊され、完全獣化と雷帝の重ね掛けでも上回れない。くっ…魔法のレパートリーをもっと増やしておくんだった。何かないか、何か…土魔法は全部出し尽くしたし、狼炎は相手の方が上。雷魔法もまともに使えるのは雷帝ぐらいだし、風魔法はもっとひどい。風翔しか使えなーーいや待てよ…さっき、見たじゃないか。最高の風魔法を…!)」


 攻防を繰り返しながら、思考を続けるマクルス。そんな中、ある考えに至る。


「(少し時間が欲しいな…よし)土棘!」


 カインは不思議に思っていた。なぜ目の前の同族は、こうも抵抗するのか?と。実力の差は明確。自分が生きていた頃であれば、敵わないと分かれば、すぐに降参するのが常識だった。だから、また、無意味な攻撃をする相手の意図を理解できなかった。


 土が隆起し、棘のように鋭く尖った地面が眼前から襲いかかってくるのを、腕を振るだけで破壊する。


 今度はしつこそうだ。

次々と土の棘が襲いかかってくる。前にいる相手が見えないほどに。だが、そこにいるのは匂いでわかる。最後の、必死な抵抗だろうか。健気じゃないか。


 煩わしさと少しばかりの可愛げ。殺されないように必死に抵抗している姿が、小動物を痛ぶる感覚に似ていて、可愛さと愛おしさが一層増す。


 迫り来る棘を、一本、また一本と壊しながら、一歩ずつ前へと進む。一際大きな棘を壊すと、それが最後だったようだ。


 カインの前に、土の塊が見えた。なんだあれは?そう思った矢先、それは開いた。凄まじい風の刃を伴いながら。


 マクルスは、アイダ・ウェドの攻撃を再現してみせた。土魔法で翼を生成。身体を包み込み、限界近くまで圧縮した翼を勢いよく、広げる。アイダ・ウェドほど大きくはないが、大人数ではなく、個人を狙う分には申し分なかった。両翼から発生する風が、高水圧カッターのように鋭く、早い鎌鼬となって、吹き荒ぶる。


 カインの胴体を横一文字に、風が通った。体毛にくっきりと風の跡がつく。そして、体毛の下から血の粒がぷつぷつと現れ、血が噴き出る。


 初めて、まともに入った攻撃。マクルスは、よし!と内心ガッツポーズを取る。だが、ここで仕留めきれなかったのが、運の尽き。いや、そもそも、今の攻撃の威力はアイダ・ウェドの足元にも及ばない貧弱なもの。アイディアこそ良かったが、仕留めるには威力が足りなかった。


 ぷつんっーーーと、カインの中で何かが切れる音がした。溢れ出る激情(いかり)を、遠吠えとともに吐き出す。


 そこからは、圧倒的な展開となった。カインの猛攻が、マクルスを襲う。


 そんな状況を、皇女は少し離れたところから見ていた。


「あーやばいな、あれ」


「どうするんだ?嬢ちゃん。このままだと、旦那さんが死んじまうぜ」


「手を出した方がいんじゃろうが…それだと、旦那様のプライドに傷をつけることになるだろ?それも、死んでもいいと思うほどのな。じゃから、悩んでるんじゃが…うーん、どうしよ」


 ヴァールが形作った椅子に座りながら、観戦する皇女。


「上位魔法を抜きにすれば、いい勝負が出来るとは思いますがな?」


 その後ろからアイダ・ウェドが口を挟む。


「まあそれはー…ちょっと楽しそうではあるけど、却下。なにか別の、さっきのような付け焼き刃の攻撃じゃない打開策があればのー」


 頭を抱える皇女たち。一方、マクルスは危機的な状況の中、今持てる最強の一撃を使って、状況の打破を謀る。


 四肢を広げ、這いつくばり、口を大きく開き、空気を吸い込む。蒼く灯った肺から、喉元を通ったそれを、空気とともに吐き出す。完全燃焼の蒼い炎が、竜のブレスのように放出される。


青狼の吐息(ウルフ・ブレス)


 マクルスの表情に、絶望が浮かぶ。前にいる相手も全く同じ動きで、同じ技を繰り出したからだ。


 心の隅で分かってはいた。同じ種族であれば、同じ技が使えるであろうことは。そして、それが、自分よりも強く、長い吐息(ブレス)であることも。


 マクルスは、カインの吐息(ブレス)に押し負け、飲み込まれた。


「やばいぜ!?嬢ちゃん!」


「………いや、待って。相手の様子、少し変じゃないか?なにか、顎が外れたような」


「本当ですな。あぐあぐしておられる」


 カインにとって、同族との戦いは初めてであり、吐息(ブレス)を使ったのも初めてだった。


 『青狼の吐息(ウルフ・ブレス)』は、始祖アセナの力。その力同士がぶつかれば、力の強いものが勝つのは同然。だが、それは時として、強いものが弱いものに力を分け与える行為となる。敵に対しては絶対的な破壊の力であるそれは、同族に対してのみ、癒しの力へと転じる。


 弱まった焚き火に、火を足すように。マクルスの方へと、カインの炎が流れていく。口を閉じることも出来ず、肺の中の炎が全て、持っていかれた。


 開き続けた口から、涎が地面へと落ちる。ジュッと焼ける音が響く。


 炎に飲み込まれたマクルスは、懐かしさと温かさの中にいた。ずっと知っているようで、初めてのような不思議な感覚。


 閉じていた瞳を、恐る恐る開く。目の前には、蒼く光る炎。蒼炎は揺らぐと、傷口から体内へと入り、傷を癒していく。


 全ての傷が癒えるとともに、未だかつて感じたことのない力が、胸の内から湧き上がってくるのを感じる。自分の周りに纏っている炎を一気に吸い込む。目の前の炎が無くなり、相手がはっきりと見えた。


 マクルスは、立っていた。4本の足ではなく、2本の脚で。姿形は完全獣化のまま、獣型から人型へと型態変形(フォルムチェンジ)


 自分の力を遥かに超える力を得て、マクルスは新たな境地へと辿り着いた。不慣れな4本足から、慣れた2本脚へと適応を果たした。


 一方、力を奪われたカイン。半分近くの力を無くしていた。だが、それでもまだ、勝てると思っていた。相手が、自ら不利な形態へと変わったからだ。


 足が4本から2本に変わった。単純計算で分かる。地を蹴る力が半減したということだ。力を奪われる前の段階で、自分に追いつけていなかった相手が、更に不利な状態になったのだ。


 カインは内心、笑っていた。4本足に力を込め、最速で、相手へと噛み付く。まずは、その腕から食いちぎってやる、と。


 それ以降、カインの牙が、マクルスに当たることはなかった。先ほどまでとは正反対に、カインの攻撃は全て、完膚なきまでに叩き潰された。


 そして、マクルスの拳がカインの腹部を捉える。直撃だ。鈍い音とともに、吹き飛ぶ。カインの肋骨が何本か折れる。


 吹き飛ばされたカインは、立ち上がることが出来ない。その場に座り込み、くぅ〜んくぅ〜んとか細い声で泣き始める。


「もうやめて…僕が悪かった…」


 そして、声を発する。今にも泣きそうな顔で、マクルスを見つめる。


 アイダ・ウェドが皇女たちと何気なく話せることから、この世界でははるか太古から同じ言語が使われていることが分かる。


 マクルスは、カインへとゆっくり近付き、手が触れる距離まで行くと、相手の目線に合わせるように腰を下ろした。


「私たちは同じ種族だ。最初(はな)から戦う理由なんてないよ。でも一つだけ教えて欲しい。貴方は誰?」


「…僕の名前は、カイン。アセナを母に持つ最初の子の一人。そしてーーーテメェを殺す存在だよ!!ばーか!!!」


 カインはゆっくりと気付かれないように伸ばしていた尻尾の先端を、勢い良く、マクルスへと突き刺した。先端は、鋭く、尖っていた。


 ドスッ。何かが突き刺さる音ともに、地面へと血が滴る。その血はーーーカインの血だった。


 カインの尻尾が突き刺さるより早く、マクルスの手が、相手の心臓を突き破っていた。鋭く伸びた爪によって。


 完全獣化からの適応進化により、マクルスの感性は敏感になっていた。後ろから迫り来る攻撃を感知できるほどに。


 こうして、決着はついた。

心臓を貫かれたカインは絶句し、涎と血を吐きながら、その場に倒れ込んだ。そして、不思議なことに、身体が灰へと変化し、ファサッと音を立てながら、崩れ落ちた。


 カインは本来、現世にいない存在。彼が生きていた時代は遥か昔なのだ。仮初の生は、終わりを迎えた。

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