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化物皇女と勇者?と魔王?  作者: 北田シヲン
第1章 勇者の旅
33/57

33話:それぞれの結末

「勇者サマガモドラレタゾー!!」


「魔王ヲ倒シタンデスッテ!?スゴイワァ!!」


「コレデワガ国ニハ幸セニ…!」


「勇者サマ、バンザーイ!」


「「「バンザーイ!バンザーイ!」」」


 西の大国ウェルムボストン王国王都ガルステンでは、帰還した勇者一行に対し、凱旋パレードが開かれていた。


大通りには、街のほとんどの人が集まっている。


 最初に、勇者たちの目に入ってきたのは、食堂兼大衆居酒屋の店長兼女将兼大将のバネッサとその旦那だ。


「ヨォ!大変ダッタヨウダネ!オ城ノ祝勝会ガオワッタラ、ツギハウチデ祝勝会ダヨ!朝マデ飲ムカラヨ、覚悟シテキナ!」


「モチロン、女将サン持チジャンネ?」


「ショウガナイ!今回ハ無礼講ダ!タダデ飲ミナ!ダァガァ〜寝タラ水ブッカケルカラネ?」


「ウッワ、ソレハ辛イジャン…」


「飲ムペースヲ考エレバ、ドウニカナルヨ、ソウマ」


「ダ、ダケド…アノ女将サンダゾ?ソンナコト」


「何ボソボソ喋ッテンダイ!モチロン!飲マセマクルヨォー!」


「「聞コエテルゥゥゥゥ!!!?」」


 勇者は街の人たちに祝福されながら、城の方へと進んでいく。次に目に入ったのは、神の鍛冶屋(ヘパイストス・ハウス)の女主人だ。


「帰ッテキタノネ、我ガ子タチ」


「アッ!神の鍛冶屋(ヘパイストス・ハウス)ノ!」


「貴方ニハ感謝シカアリマセン。コノ子タチノオカゲデ、ドンナ敵ニモ負ケズ二済ミマシタ!」


「マコトズルィー!ウチモウチモ、ホントーーーニ!アリガトウゴザイマシタ!」


「ソノ子タチヲ見レバ、役ニ立ッタコトハヨク分カル…頑張ッタネ、我ガ子タチモ、君タチモ」


「「ハ、ハイ…!」」


 女主人から送られる言葉と視線は、優しさで溢れていた。マコトとマホは泣きそうにながらも、頭を下げる。


 あえて、皇女のことを言わなかったのは、女主人の優しさだろう。皇女が魔王との戦いで殉死したことは、既に伝わっていた。自分の最高傑作である武防具が壊れ、我が子が死んだ様に辛いというのに。


 その後もカフェやよく行くお店の店員さんなどなど、多くの人に声をかけられながら、勇者たちは、城へとたどり着いた。


 正面の大扉は、大きく開かれ、城内もお祝いムード。騎士団員や宮廷魔道士からの感謝の言葉を受けながら、玉座の間にて、王への謁見を果たした。


「魔王討伐の任、見事に達成されたこと、心から感謝いたします。勇者の装備が一つ足りない中、仲間との結束を高め、それを補い余る力で魔王を倒した英雄たちよ!あなた方は、我が国の救いです!」


 王様から最大限の感謝の言葉を受け取り、全員の瞳から涙が溢れる。


「明日は祝勝会を盛大に開きます!今日は久々に我が家でゆっくりと休んで、明日、目一杯楽しんでください!」


 王様からのご好意を受け、勇者たちは玉座の間を後にし、城を出る。その最中、マホの祖母であるラーサとばったり遭遇。


「おぉ!勇者さま方!この度は魔王討伐おめでとうございます!ちょうど今、声をかけようと探していたところでした!帰られる前で良かった良かった!それでは、伝えましたし、ワシはこれで…マホもよく頑張ったね、えらいえらい」


 ラーサは、別れ際に、マホの頭を撫でて、いそいそと廊下の先へ消えていった。


 勇者たちは、城を出て、大通りを歩き、家にたどり着いた。


11の敵国を渡り、東の端にあるアセナ狼国にまで行って、帰ってきた。出発した日から何ヶ月も留守にしていた家に、久々に戻ってきた。


 これだけ期間が空いていたからなのか、ここが我が家なのだと、より強く思う勇者たちであった。


 その日は、全員が疲れていた様で、お風呂に入った後、すぐに寝てしまった。そして、次の日、祝勝会が開かれる城へと向かう。


 祝勝会はとても盛大なものとなった。城の中庭を飾りつけ、料理は豪華で、一流の音楽奏者と歌手が歌を披露する。最後には、火属性と光属性魔法を使った花火が打ち上げられ、盛大に幕を閉じた。


 その次の日、お城の祝勝会で飲みまくり、潰れて昼まで寝ている面々を、無理やり起こし、お店へと引き摺り込み、第二回祝勝会がバネッサの店で行われた。勿論、無理矢理連れてきたのはバネッサとその旦那だ。


勇者一行は、亡くした皇女の悲しみを忘れように、酒を飲んだ。飲んで飲んで飲みまくって、今まで以上に飲んで、店にある全ての酒を飲み切った。


こうして、勇者たちの魔王討伐は、王国中の誰からも祝福され、終わりを迎えた。


@@@


 勇者たちが帰った後、東の大国アセナ狼国はもぬけの殻となっていた。大きな戦闘で城の至るところにヒビが入り、住むには少し危ない状態となっていた。


 それに、ここに人が住んでいることが分かれば、魔王が死んでいないことが疑われ、また戦争が起きることを考慮し、皇女たちは、大陸から出て、はるか東にある無人島に行き着いていた。


戦争が始まってすぐ、もし自分の正体がバレ、この大陸に居られなくなくなることを想定し、探しておいた島である。その行動が功を成した。


「ここなら、西の大国のやつらに見つかることはまずないじゃろう。ヴァール、マクルスたちを出して」


「あいよ、嬢ちゃん」


 皇女の指示に従い、ヴァールの中からマクルス、アルート、パルムなど主要人物が現れた。


「マルファムル様、この度は、お力添えして頂き、国を救って頂き、誠にありがとうございました!いくら感謝しても仕切れません!どの様にしてこの御恩を返せばいいのか…」


「ふむ、良い良い。でもそうじゃなー其方がそこまで言うのであれば…わたしと、結婚してはくれぬか?」


「はっ!かしこまりまし………え?えええ!?」


「な、なんじゃ、わたしとは嫌か?」


「い、いえ!そんな!なぜ僕のようなものに、マルファムル様のような高貴で美しいお方が!!?」


「そのなんじゃ…其方が勇者たちと一人で戦うと言った時があったじゃろ?あの時は、馬鹿な作戦と一蹴したが、あれはあれで、なかなか肝が据わっとって、カッコよかったんじゃよ…自分一人の犠牲で国を守ろうとするなど、わたしでも出来ぬことじゃ!だからその…あーもー!あまり恥ずかしいことを言わすでないわ!」


「マルファムル様……!」


「それで?返事は?」


「こちらこそよろしくお願い申し上げます!マルファムル様!こんなに嬉しいことは、僕が生きてきた人生の中で、初めてです!」


「そ、そこまで喜ばれると、わたしも嬉しいものじゃな…!」


 両者照れあいながらも、愛を確かめ合い見つめ合い、視線を絡め合う。


それを側で見ていたパルム。絶対に文句を言うだろうと、身構えていたアルートだったが、あまりの驚きに固まってしまったようで、パルムは、終始、固まった状態で話だけを聞いていた。


 パルムの事とマクルスの婚約のことで、ホッとする気持ちと嬉しい気持ちが混在するアルート。


 皇女たちは今後の方針について、作戦会議を開く。この無人島を開拓し、収納した全ての国の人民を住まわせ、ここを、皇女とマクルスの国とする、という方針で決まった。


 皇女とマクルスはもちろんのこと、クルルとマルル、他魔道士たちが力を合わせ、手付かずだった無人島を綺麗な街へと変えていく。人民全てが住んだとしても、充分に余裕があるほどに大きな無人島であった。


皇女たちはここで、他の国からの侵略もなく、ひっそりと、仲睦まじい過ごしていくのであった。



―――1章 完結―――

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