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曼珠沙華

 彼女の手首から流れた血が曼珠沙華の花弁のように思えて、あたしは微笑む彼女にただ見惚れることしかできなかった。


「舐める?」


 首を傾げて訊ねる彼女は、そうあたしに腕を差し出す。白い腕に走る血の筋が、雫となって床に滴る。

 あたしは跪いて腕を取り、流れる血に舌を這わした。

 血の味があたたかく胃腑を満たす。


「美味しい?」


 毒の味だ。

 知りながら、あたしはこの血のすべてを飲み干すまで、もうこの手は離さないと誓っていた。

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