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終末を遺す
終末なので旅に出た。
目的地は巨大隕石の衝突予想地点だ。
「貴方も撮影ですか?」
現場の荒野には意外に人がいた。考える事は皆同じらしい。
「終末後に残った人々に映像が遺せればと」
衛星通信のリンクを確認しながら答える私に、先着の男はニヤリと笑う。
「どちらの映像が後世に遺るか勝負ですね」
頷き返した私はカメラを空に向け、衝突時刻を確認する。
あと五分。
私は最後の実況の第一声を発した。
「未来の皆さん、こんにちは!」
終末なので旅に出た。
目的地は巨大隕石の衝突予想地点だ。
「貴方も撮影ですか?」
現場の荒野には意外に人がいた。考える事は皆同じらしい。
「終末後に残った人々に映像が遺せればと」
衛星通信のリンクを確認しながら答える私に、先着の男はニヤリと笑う。
「どちらの映像が後世に遺るか勝負ですね」
頷き返した私はカメラを空に向け、衝突時刻を確認する。
あと五分。
私は最後の実況の第一声を発した。
「未来の皆さん、こんにちは!」
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