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最強魔術師は男の娘。  作者: 畑 弘之
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招待

 土曜日の夕方。安賀多家にカラスの使い魔がやってくると家の上空を飛び回る。魔力の気配に気がついた健が2階のベランダに上がり、窓を開けるとカラスはベランダの物干し竿に降りてきた。

「本日、20時、笹山邸ニ来ラレタシ」

 正直、カラスの使い魔というのは苦手だった。魔術師だから使役するのはやぶさかではないし、仕方ないが、不吉の象徴として嫌悪感が健には強くあった。

「空を飛べるメリットは大きいわ」

「黒猫が一番気が利いてる気がするな」

「そんなこと気になるなんて意外。健は合理主義者かと思ってた」

「魔術師だからこそ相性には気にすべきさ。カラスを寄越した魔術師がそれにふさわしい嫌な奴ならいいんだけど」

「ふうん。嫌な奴か。変わってるけど私達魔術師ならこういうときは嫌な奴のほうが歓迎ね」

 首筋にぽつりと雨粒が当たり、二人が出かける頃には小雨がすっかり降りだした。

 笹山邸までは傘を差し、歩いて一時間かかった。並木市の笹山邸といえば魔術師達の会合場所として魔術師のあいだで有名だ。

 とはいえ最強魔術師だった祖母はともかく、健は初めて呼び出されたことで少し緊張していた。

「並木の魔術師の会合ですか。健が招待される資格は充分ね」

「ふうー。そう言われるとなんだか落ち着くよ」

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