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最強魔術師は男の娘。  作者: 畑 弘之
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フィズ・エランドール1

 健は連れ帰った少女を客間に寝かせると婆ちゃんに看病してもらった。あらかた宿題やら家事が済むと彼女の様子を見に行った。

「エレメンタルとは古いね。わしが現役だった頃のホムンクルスを使った使い魔計画さ」

「ホムンクルスか」

「短い寿命、儚い人生、さ」

「この子いつまで持つんだろう」

「1ヶ月、1年、5年。まあ20までは持つまい。さて、わしは寝るよ」

「うん、お休みなさい」

 祖母が客間を出たあとしばらく少女を見守った。レインコートに隠れていて気がつかなかったが見慣れないデザインの戦闘服はヘソだし短パン姿だ。       

 扇情的ともいえるものに長々と見るものでもないだろうと立ち上がった。

「行ってしまうの」

「起きてたのか」

 健は上半身を起こした少女が握った拳を腹にトンと当てられた。

「なんだこの腑抜けは。私がナイフを持っていたらお前は死んでいた」

「腹だからまだセーフだ。俺は治療魔術も得意だからな」

「フフ。女装もね」

「あぁ、それもな。俺は安賀多健だ、よろしくな」

「私はフィズ。ホムンクルスの名前持ちは珍しいの。普通はナンバリングだし。ごほっ、ごほっ!」

「どうしたよ?」

「魔力、供給がっ、ごほっ。さっき聞いたでしょう。これじゃ3日と持たない」

「ホムンクルスってのはそんなに不安定なのか」

「ええ。私がナンバー471、と呼ばれていた時は、1ヶ月の命だと言われていたわ」

「お前、いやフィズみたいなのがそんなに」

「ええ。そうね」

「従者として契約しないか。魔力供給が切れなければ少しは持つ。その間に洞爺ってのもなんとかするさ」

 とはいえ絶望的か。くそっ。

 いや、やってみる価値はある。

「あなたのサーヴァントになれってこと。ええ、いいわ。私は洞爺信大の計画を止めなければいけないから。他のホムンクルスを救いたいの」

「ああ、そうか。並木市の魔術師として俺も見過ごせないからな」

 地下室の魔術部屋に健達は向かう。チョークで床に魔方陣を描き終えるとフィズを中心に立たせる。

「レイウォルト、ブローゲン、オル。セー、アリエルン。汝の名はフィズ・エランドール。我が主なり!! 新しき名において炎輪のもと契約せり!!」

 ブワッ!

 室内に風と光が巻き起こり、フィズの身体は宙に浮いた。やがてそれらは収まり、室内は何事もなかったように静まった。

「うそ」

「大丈夫か?」

「私の体内に凄い力がみなぎってる。これなら数年は持つと思う。ありがとう、健」

「そ、そうか? よかったなフィズ。改めてよろしく」

「よろしく頼みます。マイ、マスター、健」

 健とフィズは握手をした。


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