10/16
資料
意外にも洞爺信大の資料は郵送で届いた。天童老師のことだから使い魔を寄越すと勝手に思い込んでいたのだ。
A4のコピー用紙の束に印刷されたそれらには洞爺信大のプロフィールが中心であり、魔術師としてロンドンの時計塔で修行した時代のことが中心
だった。
47才、身長174センチ、体重58キロ、既婚者、妻と娘は交通事故で死亡済み。早稲田大学卒、実家は歯医者と美容関係の経営で裕福だが本人は現在無職。顔写真を見ると平凡な面長で目立つのは色白というくらいだ。
なんてことのない情報だった。
こんな男が人類惑星化計画という悪事に手をつけるというのは不思議でしょうがなかった。
けれど天童老師によると12年前に妻子を失ったときから姿を見せなくなった。ホムンクルスの実験に傾倒し始めたのも同時期らしい。
洞爺の魔術工房の数は多く、二週間で4つは潰したものの洞爺側からの動きは逆になかった。




