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男女

「そんな笑顔が見たかったわけ じゃないの」

 視線を重ねたまま、指は短髪を滑り耳梁を辿る。曲線。凹凸。 産毛の細やかさは熟れた水蜜桃を思わせた。強く触れてはいけない。自然、浮きあがる指の膨らみと薄い皮膚の隙間に静電気のような痺れが生じる。彼が堪えるように唇を結んだ。見たいのはこの顔。


2018/8/1 お題「そんな笑顔が見たかったわけじゃない」



**



 蜩の声を背景にベンチの上で俯く兄の肩を撫でた。

「内定ゼロなんて彼女あいつに言えるかよ」

 就職戦線から脱落寸前。ふてくされる暇はないはずなのに、さすがは一人息子様。

「黙ってなよ。だって、おにいなら 絶対大丈夫だもん」

 甘やかしてあげる。だから、好きなだけ甘えてふてくされて――私のもとに腐り落ちろ。

 

2018/8/4 お題「戦線/腐り落ちる」

//この兄妹の話はいつか膨らませられたらいいなって思っています。

//旧家の一人息子としてスポイルされた兄への、嫁入り要員として扱われてきたた妹の下克上。

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