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転生したら玉虫色の球体でした  作者: 枝節 白草
序章:玉虫色の球体
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生誕

ちょっとだけ暗い感じです

何故だろう

何故だろう

何故だろう


かっこいい理由はあっただろうか

悲しい理由はあっただろうか

意味は、あっただろうか


悲しむ人は居ただろうか

僕は悲しかったのだろうか

分からない、分からない


最後に、手を伸ばしたんだ

何に?何に?

分からない、分からない


最後に、思ったんだ

何て?何て?


・・・きれいだなって



そう、思ったんだ。





真っ暗だった、暗かった、少し肌寒い。

いや、少しだけ光を感じた、自分の内側から。

緑?紫?良く分からない。良く見えない。

見えない?目は開いてるのかな?瞼の開け方が分からない。

いつもは意識しないでもやれるのに、いつもの場所に目が無い気がする。

じゃあどこに目があるのかな。

分からない、分からない。


見たい、見たい、見たい、見たい見たい見たい。

瞼を開けるイメージを膨らませる。

どこに瞼があるか分からない、分からない。

分からないから、体中全てにイメージを膨らませる。


いきなり明るい場所に出た時の様な光がブワッと押し寄せた。

キラキラと輝く小さな点、点々と散らばる星々の様な輝き。

360度に広がる球体のプラネタリウムの中に居る様な気分だった。


何故だろう、何故前と後ろが一緒に見えるの?

何故だろう、何故上と下が一緒に見えるの?


そもそもどっちが前だろう、立ってるのか寝てるのかも分からない。

僕は自分の体を見ようと思い首を曲げる。

曲げたはずの首が無い。

体はその場で回転した。

とりあえず自分の意志で動く事は分かった。

自分の手を確認する、動かしている感覚が無い。

全身がワサワサと動いた気がした。



漂う、ただ漂う。やる事が無い、飽きる。

歌でも歌おうか、・・・声が出ない。

飽きる、ただ飽きる。


違う場所に行きたいと思った。

思っただけで景色が変わった。

星々の様な景色の中にたくさんの窓が現れた。

窓だけでは無い、扉、門、様々な狭間。


家の窓、車の窓、クローゼット、部屋の扉、玄関、鳥居、マンホール。

空間を埋め尽くすたくさんの境界線。


見慣れた景色から見慣れない景色まで、良く見るとあり得ない景色もあった。

マンガやアニメで見た様な・・・、ファンタジーな世界を映す窓。

僕は暇だった、面白そうな場所に行きたかった。


手を伸ばす、存在しない手を伸ばす。

僕から伸びた光の帯がファンタジーな窓を捕まえる。

魔法使いの様なおばさんが大きな壷をかき混ぜていた。


見たい、もっと見たい。

周りには綺麗な小瓶、可愛らしい妖精達まで飛んでいた。


行きたい、そこに行きたい。

僕は窓に顔を近づける、しかし体ごと窓に寄っていってしまった。

僕の目が、窓を覆い尽くす。



妖精達が騒ぎだし、・・・おばさんが僕に気付いてくれた。




明るい展開も挟んでいきますよー。お付き合いくださると嬉しいです

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