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魔法の杖を作るために拉致された人-4

「もったいないって……何がですか?人格を失った事ですか?」

「違うのぉ。そもそも人間と武器のコアの2つが存在している武器というのは、それだけ良い武器であるのじゃ。人間のコアと分かれていてもそれは変わらん。じゃが、大橋。お主はその武器から何も学んでおらんという事じゃ。」


人間のコアを持つ武器という物は、武器自体の性能もだがそれ以上に経験に関する事で他の武器と違っているのだ。ただ、何も学ばなかった大橋にそれを言っても意味が無いと察したトキトウはそのまま話を変えたのだった。


「まぁ、性能に頼る様になるのは作り手としても熟練してからじゃな。それまでは自分の使っている武器の性能を最大限活かす方針で無ければ勝てんよ。」


そう言いながらトキトウは次に使う武器は何にするのかと聞いていた。ただ、次から闘うのはホブゴブリンと先程まで闘っていたゴブリンよりも強いモンスターとなると話していた。ちなみに、魔法は緊急時以外禁止とした為、大橋達はより慎重に武器を選ぼうとしていた。


「中距離から狙うならば鎖鎌……はロマン武器すぎますね。鎖鎌よりは普通の鎌を使った方がマシかもしれません。特にこの乱戦の中でなら。でも武器の中に籠手が無いのがより選択肢を狭めてますよ……。」

「遠距離から強襲するならばこれの方が良いか……。ただ、長さは同じだが先に付いている物で戦い方が変わるな……。より慎重に選ばねば……。」

「弓って矢が無くても使えるイメージはあるにはあるけど現実だと難しいと想えるのよね……。でも今回は魔法禁止だから候補からは外しておくわ……。」

「私はこれに!」

「私はこれに!」

「「さぁ、他の皆も早く決めろー!」」


ドラッヘナー姉妹のリューカは槍刺股というトキトウオリジナルの武器を手に取り、リューヒもトキトウオリジナルの武器、剣山ブラシを手に取っていた。槍刺股は刺股としてUの字になっている部分の底に槍のような刃が使われていた。フォークの様にも感じられるが一応刺股の形を保っている。


リューヒの剣山ブラシはデッキブラシのブラシ部分が剣山の様になっている物である。ただ、刃の耐久性がイマイチである為、後に鉄糸を束ねた棘に変化するが、今はまだ普通の刃がデッキブラシのように立てられていた。


「……取り敢えず候補は絞れたけど……カオスなあのゾーンにしっくり来る物が無いことを祈って行ってみるか?」


普通の武器を見ていたエストが出した提案に大橋と瑪瑙は頷いた後、覚悟を決めてトキトウオリジナルの武器を見に行くのだった。決して、自分にピッタリな武器が下手するとポンコツである武器で無い事を祈りながら。

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