表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
886/922

ラビネア制圧-5

翌朝、ギリギリ5人入れるテントを支給された大橋達は、ラビネアから出てから魔強木が支配している様な森へと足を踏み入れた。そこから出てくるモンスターは普通に倒すことが出来る事までは良かったのだが、純粋な腕力だけで樹齢3500年相当の木を何百単位で引き抜くのにはあまりにも無謀だった。


「身体強化に魔力を回しても持ち上がる気がしませんよ……。いや、少しずつ抜けてはいると思いますけどね。」

「しかし魔強木か……。品種は分からんが強力な物ではあるな。しかしの森から魔強木を無くせばラビネアはより滅びにくくなるだろう。」


全員で上に押し上げる様に魔強木を抜こうとするも根が絡まっているのか根まで抜くことができなかった。そんな彼女達はてこの原理を利用してロープで引っ張ろうとしていた。だが、あまりにも大きな木である事からロープの長さが足りないのだった。


「……一応押し上げる方法でなら少しずつは持ち上がっているわ。だから1本1本やっていきましょう。」


こうして、魔強木を必死に引き抜こうとする5人の奮闘は始まった。ひたすら足腰に力をいれて強引に突き上げようとしていた。すると少しずつではあるがペースが上がってきていた。そして、四日程経過した頃、ついに彼女達は一本目を引き抜くことに成功したのだった。


「……身体強化の魔法も少しずつ身になっていますから抜くスピードは早くできますよね?これなら終わりも見えてきましたよ!」

「そうね。このペースで強くなれば1日掛けずに抜けるわね。」


そう言いながら彼女達は魔強木を抜き始めていた。ただ、帰りが遅いという事からファイズが様子見に兵士とグリフォンらしき土人形を使ってこちらに来ていた。ファイズはなぜこの様な事になったのかと聞くと呆れながら土人形を作り出していた。


『良いですか。イメージする事で風や光、闇魔法では空間移動も出来るんですよ。ただ、この様な木を大量に確保する交渉が出来ていた事は褒めてあげましょう。』


ファイズはそう言いながら先程言った3つの属性の転送系の魔法ついて知らせていた。ただ、一応火や雷でも出来るが魔強木を焼き尽くす訳にはいかないのでファイズはこの使い方は自分の移動に使えとアドバイスをするだけだった。貴重な素材は無駄に出来ないという事なのだろう。


『しかし転生者達がここにいるとは思いませんでしたね。それに今の貴方方を瞬殺できる実力の持ち主であり、こちらと敵対する意志もない。ならば統治は任せておいた方が良いでしょう。』


ラビネアの運営が自分の趣味の改造人間製作やレトロゲーム、ダンジョン製作の支障にならない事が余程嬉しいのか、ファイズは上機嫌なまま、大橋達を叱るのだった。その様子は表情と言動が明らかに矛盾しており、大橋達は物凄い恐怖を味わったそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ