悪者-5
結果的に出来たスレはこうなったが、どうでも良い野次コメントが多くなった為、関係ないコメントは省略させてもらうという事で見ることにした。まぁ、私がコメントしたのは一回だけなんだけどね……………。
『勇者となった教師に告ぐ警告』
『魔王を殺そうとしている勇者と任命された教師達に警告する。面倒事に巻き込まれたくない、死にたくないという人間は魔王討伐を永遠に保留にせよ。……………………そうで無ければ……………こうなるからである。私は魔王討伐をする物を敵と認識し、敵であると認識した相手は容赦なく殺させて貰う。正直殺しまくるのは簡単だが、死体の処理が面倒な為にこのまま魔王討伐は諦めて貰いたい。』
『……………………ならば、止めましょうか………とでも言うと思いましたか?黒華鉄さん。我等は元の世界に戻るためにどの様な障害があっても進むのですよ。それが帝高校の教員の意志ですよ。』
『………………教頭と同じように元の世界に帰る事が出来るという戯言を信じている人はどうぞ進んでください。少なくとも学園長である私と同じようにこの世界に永住するという決意をした教員は何の手も貸しませんよ。』
『…………………………なんか、勇者になった俺の事を無視して話が進んでるんだけど……………悲しい……………。』
……………………そこから先には野次コメントばかりだったので全てカットしたが、そういえばチャットで学園長とか教頭とかを今迄見かけなかったなぁ……………と思いながら、私はこの教師達の詳細を調べてみる。すると、大体こんな感じにまとめられた。
・学園長と用務員、元2組と3組の担任に何人かの教師は堅実にここで平穏に生活する為、城から出た後はのんびりと暮らし、どうしようも出来なくなった時に限り魔王と戦うが、魔王が和平を求めたらそれに応じるような空気。
・逆に教頭と元1組の担任教師、特別な授業で帝高校に来ていた教師は王国に『魔王を倒せば元の世界に帰す』という言葉を信じて魔王討伐に向かおうとしている。しかし、その話の信憑性はとても低い。
・学園長側の教師は王国側の話の前に自分達が死んでしまった後にこちらに記憶と体をそのままに転生したと言う事を自覚しているために、その言葉を信じていない。
・王国が言うことが仮に本当だったとしても、帰ることの出来るのは元々勇者として召喚された教師一人であろうと思われる事。
・今現在、城の中はそれなりに面倒事が起こっている。しかし、救世主などは来ない。しかし、この面倒事を機に学園長側は城から出てのんびり暮らすつもりらしい。
・のんびり派はとりあえず2組のいる商会を探し、その後に廃教会の方を助けに行く予定らしい。
「……………………とりあえず、この魔王討伐派の教頭どもを再起不能にすれば依頼達成という事になるのかな?」
私がそう呟くと、それが正解であるという意味でか契約印がぼんやりと光った。………………………まぁ、再起不能といえば四肢の内どれかを潰せば良いだろう……………。そう思いながら私は未だに野次コメントが続くチャットを閉じるのだった。




