新ゲーテンベルド最初の戦 終戦-3
裏切った大橋についてはあまり気にしないでおく事にする。いや、【殺戮魔法】の弱点とかその辺りは既にアイツ等に話すだろうが、それはあまり問題は無い。まぁ、戦力的には何も変わっていないし他の奴等に報告する必要も無いだろう。それで死なれたら後味が悪すぎるしな……。
「で、魔shopのメンバーはトルヤードに、和音のメンバーはエグランシーバに送る……と。お前達はそれで良いんだな。」
私の言葉に全員がコクリと頷いた。どうやら今回闘った相手の攻撃で声が出にくい状態になっているらしく、彼女達は頷く事しか出来なかった。ただ和音のメンバーは國丸という人間国宝レベルの歌舞伎役者の元で異世界で歌舞伎を広める活動に着いていくと宣言していた。
「……呉実と東はどうするんだ?」
「……ここに残る。」
「リガが心配なので私も残りますよ。ただ、戦闘力としては数えて貰えないと思いますけどね……。あの男に変身アイテムを破壊されましたから。」
テンレは新しい肉の為と複雑な心境ではあるが残留すると伝えていた事もあり、2人も残留する事を選んだのだろう。……ただ、テンレが普段と違う事に違和感を感じているようだった。
「……まぁ、暫くアベル達と闘う機会はやってこないだろう。向こう側の完全勝利に近いわけだしな。むしろ全滅していない事が奇跡だと思う。ただ、予言が残り2つ残っているんだよな……。」
新たな学園転移と新たな仲間についてだ。そもそも予言に関しては時期がいつなのか?は聞いていない。しかしここまで立て続けに起こった事を考えると……この2つもすぐに起きる事なのだと推測できる。
「……まぁ、裏切り者に関しては仕方ないという事で解決できるな。この中の全員が人質にされたら命令を聞かざるを得ない状況になる奴がいる訳だし。それに戦力的な要で無かった分どうにかなる。問題なのが転生者に会った時に情報が出ない事ぐらいだな。」
「あの嬢ちゃんは結構物知りだったからのぉ。」
取り敢えずハピピュア達を希望した国へと送った後、私達はアベル達と敵対しない道かつミンティーア王国の様な厄介事の少ない国を目指して進み始めるのだった。
「………ただ、この予言の仲間が転生者なのか現地人なのかが分からないんだよな……。まぁ、転生者の可能性が高いけど。」
純粋な現地人がカグラ1人である事を考えるとどれだけ転生者と出会っているんだと内心ツッコミながら私達は次の仲間も求めながら進んでいくのだった。……まぁ、加入するのが1人に対して出て行くメンバーは多すぎたけどな……。