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番外編 ファイズの日常-3

ファイズの1日という物は主に土人形の改良とレトロゲームで出来ている様な物だった。実際に土人形の改良に関しては昔から時間つぶしとしてやっている事なので苦にならない。ただ、評価して貰えると言う点ではかなり良い趣味となっていた。


実を言えばガイエスという名の高い冒険者を殺した際に使った狼型の土人形は単体では無く、大きな群れの中の1匹というコンセプトで作られた量産品である。こう言うとガイエスという男が本当に強かったのかと疑いたくなるが余り気にしない方が良いだろう。


そんな土人形作りをしている途中でレトロゲームという休憩を入れる。このゲームはいかに少ない容量の中、奥が深いゲームを作成できるかという製作者の信念を感じたという。というのもファイズが作る土人形は様々な状況に対応する為に土人形のコアの容量を馬鹿でかくしている。これならばどんな状況にも対応できるだろうが……ファイズはレトロゲームをやり始めてから今迄のやり方では駄目だと感じているのだ。


ちなみにファイズはグドリャーフカからガチャ能力のあるスマホを受け取っており、それを自身に組み込むことで土人形に頼らない戦闘方法も確立しようとしていた。しかしファイズは必殺技という概念をあまり持っていなかった為に運用は難しいだろうとレトロゲームをやりまくっていた。


というのもファイズはこれまで土人形の改良くらいしかする事が無い状態だったのだが、ガチャを手に入れた事によりレトロゲームを得た事により、そちら方面へと走って行く事となっていた。ただ、ガチャという物は予想外な事や理不尽な程に割に合わない事がよく起こる。


だからこそファイズは攻撃に使う『魔法一発ガチャ』以外は使わないだろうと思いながらもゲームを当てるために色々なガチャを回していた。そんなある日の事、彼女の目の前には黒いスーツを着た厳つい男が立っていた。


「……我を呼びだしたのはお主か?」

『意図して呼びだした訳ではありませんが………一応、呼びだしたのは私であります。』

「……ここはどこなんだ?俺は今スパイ映画の撮影の為に飛行機に乗っていた筈なんだが……。」

『……申し訳ありませんが転移もしくは転生の可能性があります。取り敢えず他の方に事情を話しますので暫くお待ちください。』

「……あ、あぁ。そうさせて貰おう。」


男はそう言った後に自分の持ち物を確認していた。ただ、この男は転生者では無い事をファイズは理解していた。しかしこの世界の人間でも無い事も同時に理解していた為、やや複雑な感情になりながらもこの男の処遇について話しあおうとするのだった。

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