番外編 学園転移会議-4
学園転移を行ってから1週間が経過し、どのグループもそれなりに機能し始めていた。ただ、アランカルはかなり不満げな様子でそれを見ているのだった。
「………まだ思ったより発展していない……。」
「そりゃそうでしょうよ。シャグナリアの統治している場所で色々と発展した街が産まれるまでには最低でも20年は掛かっているんですよ?ステータスウィンドウで無条件に魔法を使える様にしていますけど1週間で街が出来る訳ないじゃないですか。よくて村が限界ですよ。」
バンガレットがそう言うとアランカルはブーブーと文句を言っていた。実際一部のグループはもう1ヶ月すれば町レベルまでは発展するペースで動いている。だが、第7グループは最早自分の生きたいように生きるという事が多かった。その様子を見てアランカルは最初は興味津々で見ていたが、今ではそこそこうんざりとした目で見ているのだった。
「………第7グループ…湖と火山、海に砂漠、ジャングルと何でもある場所だった様な……。でも人選誤った?いや、そうでは無いと思うけど……人数が一番多いのに村にもなっていないのが可笑しいよ。」
「それだけ変人の集まる学園を集めてしまったんでしょう。……とゆーか先住民を増やすとかしなかったんですか?」
「天啓したらバレるでしょ?それに好き好んでここに来る人はいないから難しいんだよ……。とゆーかむしろ人払いしてたような気がするよ。」
アランカルはそう言いながら第7グループとして転移させた学園を改めて確認していた。このグループは小中高等の一貫校が多かった為、人数が多く最も早く発展すると思われていたが全員がはっちゃけた様な状態になってしまっていた。
1.秋野亥芸術学院 (保育園~大学院一貫)
・未就学児の頃から才能を開花させるという目的から保育園から一貫した学校となっている。中学生から全寮制となっている為、より芸術に触れる機会が多い事で有名となっている。ただ画材などを買う為の仮想通貨が普通教科の成績で決まる方針がある為、全国模試でも上の下レベルの成績を保っている。変人として成長しやすく、今回の学園転移で最も順応するのが速かったがはっちゃけるのも最速であり、湖を使った鳥人間コンテスト等を始めて開拓をあまりしなくなっている。
遊び:5 開拓:2 攻略:1 攻略支援:1
2.ベスケッタ:グランドスクール
・外国人を集めた小中高大一貫校。日本に赴任した外国人夫婦が入学させる事が多く、外国産まれ日本育ち日本語しか喋れないを育成するかの様な高校。普通科と格闘科があり、それぞれ供に優秀な成績を抑えている。格闘科は空手、柔道、剣道、相撲、少林寺拳法、カポイエラ、ボクシング、レスリング、プロレス、弓道、薙刀、フェンシング、アーチェリー、合気道の順に設立されており種類が豊富となっている。格闘技を覚えている者の殆どは無限ダンジョンの攻略へと向かい色々なアイテムを持ち帰っている様だ。
開拓:1 攻略:9
「………この2つが混ざればまともな高校でも異常を起こしますよ。」
「……まぁ、くじ引きで分けたから仕方ないね……うん。」
この2人は残りの3校も混ぜるな危険に分類される事を認識していなかったが、現実逃避しているので気にしたら負けだと他の天使長達は思うのだった。