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娯楽に飢えた元コレクション-1

さて、エリはこれまでまともに動けなかった事から私達と遊びたがったので、トランプをする事となった。もっとも、最初にやるべきゲームはババ抜きなのか七並べなのかという事は迷ったが、数字やマークの関係性を教える為に今回は七並べをする事となった。


ちなみにメンバーは経験の浅いリガ、教師役の大橋、そしてじゃんけんで参加が決まった黒姫の4人となっていた。ただ、黒姫と大橋では使っていたルールが違うらしく、以下の事を統一する様になっていた。


・AとKは繋がらない。

・パスは3回まで。出せるカードがある場合もパスを宣言しても良い。4回目のパス宣言の後、そのプレイヤーは失格となりカードを全てセットする。しかしA→2の様な置き方は出来ない。

・ジョーカーは未使用。

・プレイ中の会話や扇動は可能。


端から見ればなんとも言えないルールだがかなり重要ではないだろうかと思える。いや、それで良いのか?と言われると微妙になるのだが……ただエリはこのゲームの中でマークや絵札についての理解を深めており、善戦していた。


「……誰がハートの8止めてるのよ!?」

「………もうこれパス宣言しないで終わるのが奇跡な気が……。はぁ……。」

「成るほど、たまにしか勝てないが中々楽しいな!」


ちなみにこのゲームの中で大橋は6や8等のゲーム序盤で必須なカードが亡無く、序盤にパスを使ってしまうタイプの不幸が続いていた。まぁ、これに関しては仕方ない事なのだろうと想えるが、他のメンバーもそこそこ不幸な目に遭っていた様に感じる。


黒姫は基本1位なのだが稀に絵札や1~3ばかりが回ってきてしまう事が多く、序盤でパスを使い切ってしまう事も少なくない。まぁ、これはリガがとある戦法をしている影響もあったので仕方ない事なのかも知れないが。


リガが行っていたのは七並べの効率化というか、自分にアドバンテージを多くする様な出し方である。例えば自分がハートのJを止めておけば相手はハートのQやKを出すことが出来ないという様な事や、自分はスペードの10を出さないと勝てないのでスペードの8を出して相手に9を出させるという様な試合運びをする事だ。正直これがもっとも分かりやすい手なのだろうが、あくまでジョーカー無しとか相手がとにかく出すタイプでないと負ける要素が増えてくる。


特にジョーカーでは自分で止めていたカードを強制的に出させられた上にジョーカーが手元に来てしまう。そして基本的にジョーカーで上がる事は出来ない為、効率化していた事が仇となり負ける可能性も多くなってしまうのである。……まぁ、とにかく突っ込んでいくエリがいたので今回は一番勝ち数が多かったなぁと思いながら私はババ抜きを飛ばして大富豪をしようと提案するのであった。


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