暇つぶしシンドローム Ⅰ -4
「……これでクリアです。」
「タイムアタックしたかの用に早くクリアしてきたな……。まぁ、こんな楽しみ方も出来るんだろうがそうなると少し物足りないか……。」
他メンバーにプレイさせたりした後、また暇になったが流石にダラダラとしていられないような気がしてきた。しかし面倒な事は極力したくない。まぁ、飽きないように色々と考えながらトランプで遊ぶ事にした。一応ブラックジャックとか七並べなど、大人数でもどうにか出来る物を選んでやっていたのだが……何故か、さらに面白さを求めてしまうのだった。
その結果、私は白紙のトランプをいくつか取り出した。……これはマイルポイントで格安で手に入る事もあり、今からやろうとしているゲームにピッタリなアイテムだと思ったので選択した。……で、現在のメンバーは私、黒姫、アルミナ、大橋、アル、リガの6人であり、ハピピュア達は格闘ゲームの筐体の方で遊んでいるとのことだ。
「……名前は……ジージ抜きにするか。なんとなくジジ抜きと似たような雰囲気になる予定だし。」
「ジジ抜きは確かジョーカーでは無く、カードを1枚抜いてやる奴だから最後までハズレがなんなのかが分からなくなるって奴だよな……。」
まぁ、今回やろうとしているジージ抜きというゲームはかなり面倒なゲームとなっている。というのもプレイヤーは最初に13枚のカードにトランプと同じ数字を好きな組み合わせで書く。そしてシャッフルした後に配っていくのである。まぁ、このゲームでは余程の事が無い限り途中でゲームが成立しなくなるだろう。
そんな時に【パージ】を宣言する事で全員が手札を公開する。そのカードが全て違うカードだった場合は宣言した者が勝ちとなり、逆に1つでも同じ数字の組み合わせがあれば宣言した者以外が勝利となる。まぁ、13枚以下になってからが勝負を分けるという感じだろう。
ただ、これだけではつまらないのでいくつかポイントを儲ける事にした。まず最初に普通に上がった場合は6-順位のポイントとなる。そして【パージ】して勝利すると10ポイントまたはポイント2倍だ。まぁ、その代わり【パージ】失敗の場合はポイント全損となり、持っていたポイント、または10ポイントが他のプレイヤーに均等に配布される。
「………まぁ、単調なルールだけど書き込み型トランプはかなり使えそうだな。」
「そうね……。それにこれは箱に戻せば書き込んだ物が消えるって事もあってかなり便利よ。」
そんな風に話しながら私達はジージ抜きを開始したのだった。まぁ、途中でランタンと馬車の運転を代わったりしてメンバーをちょくちょく変えたりはしたけどな……。まぁ、これをあの国でやると全部毟り取られそうだと思いながら私達はゲームを楽しむのであった。