暇つぶしシンドローム Ⅰ -3
先程のインパクトが強かった為に大橋と黒姫の考えた物はまた後日という事となり、私達は次の暇つぶしを考えることとなった。その結果、私達はあるゲームに辿り着いたのである。
〖RPG-of-MineWorld〗といあ自分達でRPGを作る事が出来るゲームである。このシリーズはかなり前から次々と新作が出ており、モンスターやストーリーも何もかも自分達で簡潔に作ることが出来るのである。まぁ、ゲームシステムの殆どは統一されてしまうのだがな……。基本的にはストーリーと出てくるモンスターに関してを変更する事が出来る。ただ容量の問題上、普通の製品版並のストーリーを構える事は出来ないのである。
「このゲームなら暇は潰せるでしょ……。」
「まぁ、そうだろうな。」
「でもテストプレイは誰にさせるの?」
「………それは……アルミナさんとかに任せましょう。」
そんなこんなで話は進み、早速RPGを作成する工程を始めた私達はプロローグの時点で色々と面倒になっていた。……というのもマップなどを作る以前にプロローグを作らないといけないのだが……これがかなり、ややこしいのだ。作り直しは出来るがここだけは本気で面倒なのでサクッと収まるようにした。
「………いや、いくらなんでも端折りすぎでしょ。」
「この辺りは面倒だからこれで良いんだよ。魔王の復活の儀式の為に邪教徒達によって王女様が連れ去られました。その為に使用人の息子である主人公に王女を連れ去った邪教徒のアジトを偵察してこいと言う……という感じだな。」
「救え、じゃないんだね…。」
「いきなり救える奴を出そうとしたら騎士団とかになるからな。だから偵察させるのが一番だと気付いた訳だよ。」
その後自然と主人公が巻きこまれていく様にストーリーを展開すれば良いのだしなぁと思いながら私は製作を続けた。だが、容量の関係上偵察=チュートリアルを長くとる訳にもいかないため、そのまま最終決戦……となる様なシナリオへと変化せざるを得なかった。
「グラフィックに容量入れ込みすぎたな……。」
「まぁ、これについては仕方ないわね。でもフラグとかは結構入れたのよね?」
「まぁ、偵察しかやれる事が無い分、チュートリアルでどれだけの事をして帰るかというのが鍵になる様に設定したんだ。その後も頭脳プレイは必要なんだけどな。」
私は最もらしいコメントをした後にボス戦の調整に入るのだった。いや、この後に軽くエンディングも入れなければいけないのでかなり面倒なのだが……まぁ、楽しもうと思えばどうとでもなるだろうと感じながら1つ目のRPGを完成させたのであった。