異世界転生した美少女戦士はモンスターを狩る-3
「……まぁ、予想通り倒すことは出来ているな……。これなら自衛できるだろうな。」
私はそう思いながら和音のメンバーが倒したモンスター達を解体していく。ちなみにその風景を見て呆然としているのはアル、呉実、東、大橋、カグラ……そして魔shopハピピュア!のメンバーだけだった。
「……いやいやいや、あれだけのモンスターの群れを10分も掛からずに殲滅出来る方がおかしいんだけど!普通ならあんな大群は軍隊を揃えて討伐しに行く様な物じゃ無いの!?」
「そう言われてもな……別にアシッドベアとかアシッドモールとか……グラテスタワイバーンとかフェンドッグとかは瞬殺できるだろ?【殺戮魔法】使わない私の居合いでもほぼ一撃で殺せるモンスターなのに何を驚いているんだよ。少なくともリューミケルで闘った刺客達よりは弱いんだしさ。」
その言葉に全員が頷いているが、そういえばアルと大橋、それにカグラはその刺客には勝っていないな……とは思うが結構まともにやり合ったと聞いているんだが……。まぁ、気にしない方が良いだろう。
「とゆーか戦闘シーン丸々カットされた気がするんだが……昔も何度か似たような事された気もするんだ……なんでだろうな?」
「それについては大人の事情だろうな……。」
多分オールスター映画でも自分達がメインの時にしか戦闘シーン書いて貰えなかったのでは無いだろうか?と思いながら【鑑帝】で見てみると、基本的に戦闘を終わらせてきたというセリフだけで片付けられる事が多く、BD版で戦闘シーンが追加されるのが定番らしい。
「……まぁ、それはそれとして……この子はどうするのよ?まとめてカットした様な感じだけど最初に脅してからずっと放置されてるよね?」
「いや、放置しているんじゃなくてさっさと何処かに行ってくれって行ったんだけどな……。まぁ、殺すのも面倒なんだが早く何処かに行ってくれないかな……。」
私が放置していたのは和音メンバーの初戦闘前に出てきた擬人化可能なドラゴンである。何やら暴走していたので軽く蹴飛ばすとすぐに大人しくなったんだが……何故か馬車に乗り込み付いてきているのである。
「……実は、トルヤード王国がピンチなんです……。」
こんな事をずっと呟いているのだがそれ以上の言葉は喋らない。いい加減喋ってくれれば対処するのだが……と思いながら擬人化しているドラゴンを見る。彼はずっと怯えながら他のハピピュアに助けを求める目を向けるが、聞いていた容姿と違うとでも言いたげな態度でいるのだった。