覇王剣リガータルス-4
「最後に言っておくこととしてはリガには変身アイテムは渡しておくし戦闘訓練もさせて良いがあまり前線には出さないように心掛ける事だな。斥候役はランタンや黒姫に任せれば良いからな……。それに、剣に戻されて相手に利用される事も避けたい。」
私がそう言うとここにいる全員が納得していた。アルは戦闘経験も多いので前線に出しても相手に利用される様な失態は起こさないだろうがリガの場合は確実に何か起こるからな……。
「これでリガについての会議は終了だ。まだ眠れないなら今の内に希望した変身アイテムのイメージを作るために筐体置いてる所に行っても良いぞ。」
「分かったのじゃ。………ただ、キャラとして登場しておったかのぉ……?」
多少不安になりながらもリガは呉実に連れられて格闘ゲームのある車両へと連れて行かれるのだった。ただ、その後リガの悲鳴が聞こえた事から呉実が容赦なく叩きのめしているのだろうと思うのだった。
「………で、アル。不安そうな顔をしているけど大丈夫か?」
「いえ………その……なんというか少しだけ先の未来が見えてしまいまして……。」
「そういえば覇王剣は持ち主が変わるんだっけな?」
「その変わる方法が死別ですから少し心配になったんですよ。まぁ、亡くなったとしてもあのアイテムがあれば……って訳にもいかないですよね。」
「そうだな。それに〖奇跡の雫〗はガンダレスに譲ったしな。」
それを聞いてアルはさらに驚愕していた。いや、今の所使う予定は無い訳だからそこまで死守する必要は無い。それに万が一あそこで断ってガンダレスに殺されかけていたら勝ち目は無かったのだ。直接対峙したのが私だけというのもあって共感はされないだろうけど。
「………そうですか。まぁ〖王魂の林檎〗を持つ人が相手なら仕方ないかもしれませんね……。」
「まぁ、欠片だけ食べているだけでアルを圧倒している奴もいるからな……。とゆーかむしろ1人でアスラを殺したセバスが飛び抜けているんだよな………。」
私とアルはそう話ながらある事について議題に出した。それは簡単に言えば異世界転移または転生の中で最も重要な事だった。なんせ種族やら何やらで変動するのだ。……一言で言えば寿命について………だ。
「この世界で命は軽いけどさ……本来私達は何歳まで生きる事が出来る身体なんだろうな?」
私のその一言を聞いて、アルは難しい顔になっていた。寿命をつかさどっていそうな天界の人間(武器)の彼女にはとても難しい事かもしれないが、私は聞いてみるしか無いと感じるのであった。