アイテムBOX-4
「………………そろそろ新しいスキルを作ってしまおうと思うんだが、話を戻しても良いか?黒木、蔵鮫。」
「あ、あぁ………………。別に構わないが………。」
「まぁ、黒木や蔵鮫が修得する時点でそこまで攻撃的なスキルは作れないがな………………。正直私は黒木みたいに戦闘能力が高いわけじゃ無いからな……………もし敵対されたら間違いなく死ぬからね………………。」
『殺戮魔法』で滅多刺しに出来れば死なずにすむかもしれないが、使用人として戦闘訓練を受けてきた黒木に上手く当てられる気はしない。なんせ私は黒華鉄家次期当主として育てられていた頃にチンピラレベルの輩は倒せる様にという位の護身術しか習っていないのだ。
それに、中学時代は訓練していないのだ。普通に考えれば黒木に勝つのは不可能と考えるのが筋だろう。仮面をつけたランタンでも勝てるかは分からない。しかし、中学卒業の年齢の時点で帝高校の通学許可が取れるレベルの人間なら戦闘スキルを駆使された時点で敗北する可能性が高いのだ…………………つまり、戦闘系のスキルを取るのは危険なのだ。
その中で私が有益だと思ったスキルは『盗難拒絶』という名前のスキルだった。簡単に言えば、スキルや物理攻撃による自分の持つアイテムやスキルを盗むこと全てを拒絶するという物だ。
つまり、このウエストポーチや『殺戮魔法』などの私にとって盗られてしまったときの損害が高い物が一切盗られなくなるのだ。それに、私自身は黒木と蔵鮫と敵対する理由は無い為、この二人がこのスキルを持っていたとしても損するという事は無いだろう………………。
そして、私はこのスキルを修得するという事を二人に話してからランタンと供にスキルを修得した。…………………まぁ、二人にも必要そうなスキルだった為になんの文句も無く終わるのだった。
「……………………にしても、この後はどうするべきなんだろうな……。魔王を倒せと言われている訳でも無いし、生産スキルはあるが流石に使うわけにはいかない位のチートだったからな…………。」
「でも、モンスターを倒して食い扶持を稼ぐだけっていうのも億劫だしね…………………。でも何か生きる以外の目的が無いと………。」
私達がそう話していると、まだ昼にもなっていない筈の空が急に夜のように暗くなった。そして、月の光によるシルエットが出来た後、黒い翼を持った少年が現れた。
……………………うん、この登場の仕方は確かに格好いいと思われるだろう。しかし、その登場の直後に白い翼を持った女性が後光と供に降りたって来なければだけどね………と思いながら、私達は出て来た二人を警戒するのだった。




