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ミンティーア王国-1

元ダイトマン公爵領の事件から数日後、私達はミンティーア王国の王都へとやってきていた。この国は様々なハーブを栽培しているらしく、ポーション等の薬草医学が非常に発達している国だと言われていた。まぁ、その分非人道的な麻薬などは厳重に取り締まっているらしい。


……それでも上位貴族の一部が麻薬を使っていたので使いたいと思う者も少なくないのだろう……。まぁ、麻薬に対しての治療法はこちらの世界でも不安定であり、麻薬から完全に足を洗わせる方法は無い。魔法関連がある分楽そうだと思われても実際は加工する時にも魔法が使われるので依存性は高くなっている。魔法でどうにか出来るのは依存して暴走する事を防ぐことくらいらしい。


つまり麻薬を服薬し続けても暴走しないでいられる為により麻薬中毒の治療が難しくなるという事だ。ただ、魔法も完璧では無いため麻薬中毒になり暴走した母親が自分の赤子を踏みつぶして殺すという事態にも成り得るのである。ただ、その赤子も麻薬中毒に近い症状になっていたので死なずにすんでもどうなっていたかは分からないだろう。


「……まぁ、比較的正常な思考回路だったのは早く産まれた奴等だから他の子供にも言えるのか……。」


長女は自らの母親を滅多刺しにしているが、赤ん坊を踏みつぶしてなお笑っているのを見たらそうなってしまっても仕方が無いだろう。それくらい激昂出来るという事はまだ正常である。少なくともゲヒャヒャと笑いながら窓から飛びだして死ぬよりは……正常だろう。


「……麻薬の密売ですか……。そういえば解決した事件の中にそんなのもありましたね……。確か新作ドラッグのエンジェルマッシュの密売を防いだんですよね……主に呉実警部が。」

「……天茸事件の事ですか?まぁ、あの事件は服薬した人が比較的少なかったのが幸いでしたね……。なんでも密売先がターゲットを学生にして水道タンクで出汁を取るかのようにして意図しない服薬者を増やした後、エンジェルマッシュを売りつける……という感じだったらしいです。」


そんな事を話していると王城の方への確認が終わったらしく、ヘルマンセ達3人が連れて行かれていた。恐らく事情に関して説明するのだろうが、私達が呼ばれなかったのでややこしい事にはならないだろうと感じる。だがなんというか馬車の中に関する情報は黒姫の催眠で消しているので問題は無いだろう。


「取り合えずはこの国に関して色々と調べてみるか……。」


私の意見に全員が賛成した為、馬車に見張りとして黒姫とランタンを残して散策へと向かうのだった。まぁ、見張りに関しては途中で交代する様にローテーションを組んでいるのだけどね…。

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