異世界転移のテンプレとは-3
2人は他にテンプレの事について話してきたが当てはまる物と当てはまらない物の差が激しいような気がした。転生の先駆者がいるというのもそれに近いと思える。まぁ、たったの25年と言っている分、本来ならば転生の先駆者という物は数百年前等のパターンが多いと話してくる。
「……いや、そもそも転生先の人間に自我を喰われている奴いるからな……数百年前に転生していた~なんて奴もいるだろ。」
「転生先に喰われるって……どれだけ強いんですか?」
「1人は普通だろうけどもう1人は……多分私達旅メンバーが束になっても勝ち目が無い。個人で向き合ったら余程相手に敵意が無い限りは死ぬよ。」
ガンダレスが本気を出しても実力で逃げ出せるらしいからなぁ……あのアベルというエセた関西弁を使う男は。まぁ、その関西弁は前世の知識を得た事が使う切っ掛けとなっている様に思えてくる。……ただ、アベルの人の呼び方についての拘りがなんとも言えないんだよなぁ……。
「あぁ、独特な呼び方をする人もテンプレにありそう…というかありますね。チョイ役な事もありますけど。」
まぁ、アベルの人の呼び方は基本的に後ろから三番目と二番目に「っち」と付ける感じなので特徴的では無い気がする。だが私のつるっち、ガンダレスのだれっちしか知らないので、「ん」とか「ー」がついたらどう対処するのかは知らない。ただ「ー」に関してはなんとなく予想はできるのだけどね……。
「他には奴隷を使役したりとか……。」
「奴隷は使役した事も買った事も無いぞ……私に限った話だが。一応奴隷ならテンレが買っていた筈だ。まぁ、理由は大人数でBBQしたいからという様な理由だったな。ただ期待しているような事の殆どはここでは体験したこと無いぞ。」
異世界奴隷のテンプレとして2人が最初に挙げたのは亜人……つまりケモミミとかその辺りの奴隷を最初に購入する……とか、元王族やら大病患った美少女とか……だがテンレ曰くそんな事は無かったという。実際全員人間であり、児童施設の様な共同生活を送っていたので大病を患っているとかは無い。購入まで少し時間が掛かったが、それは男の奴隷に女が料理などの家事を教え込むのに必要だったとか……そんな感じである。
ただ、2人は期待していなかったが異世界転生または転移のテンプレとして奴隷紋の種類もあった。で、より強い奴隷紋は主人に逆らえない、逆らうと死に近い激痛が奴隷を襲うという物はあった。それを聞いて2人は怯えてしまっていた。……まぁ、異世界だからと積極的に奴隷を買おうとしなくて良かったと思う。買っていたら親父さんやお兄さんに泣かれていただろうしね。