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イキシマ旧砦-5

明らかに異常な事態だが、2人はそれを気にしている暇も無く、咄嗟に出せる魔法で威力が高めの魔法を【愚者の暴木】に向かって撃ち放つ。しかしそれだけで倒せるとは思っていないため、自分達のいた場所から少し離れたのだった。


「【明王雷光】!!」

「【ホワイトボルト】!」


2人は【愚者の暴木】に向けて【雷魔法】を放った。しかし【愚者の暴木】はランルドロスの時とは違うとでも言いたいのか防御の構えを取らずに受けきった。それで無傷なのだからどれだけ強化されているかが分かるが、既にランルドロスの意思はそこには無い。


「これ、どうやって切り倒せば良いんですかね……。明らかにランルドロス戦よりもキツいですよ……。」

「そうですね……。でもここで引いてしまっては駄目な気がします。でも【明王雷光】でもダメージを与えられないとなると……寿命を縮めて放つ【魂サンダー】も意味が無いですね……。」


ただ、そんな2人に【愚者の暴木】は容赦なく瘴気のブレスや黒い葉を弾幕の様に撃ち放つという攻撃を繰り返した。ただ、瘴気のブレスはアルミナの【キュアホール】により無効化され、弾幕の方もシューカの【雷魔法】で撃ち落とされている。


「……【次元斬】!!」

「【ボルテックソード】!!」


直接魔法を撃ち込むのでは無く魔法の力で斬撃を行う事にシフトしても結果は変わらない。確かに太い枝を切り落とせるがすぐに復活してしまうならば意味も無く、さらには復活の時にエネルギーを使うのもほんの僅かなエネルギーで復活する為、エネルギーを枯渇させる事は出来なかった。


「……ならこれならどうだ!!【アンチプラントフィールド】!」

「追い打ちです!【有毒雷光Σ-148】!!」


ならば対植物の魔法ならばどうだろうか?と2人は魔法を使う。【アンチプラントフィールド】はその名の通り植物系のモンスターに必要なエネルギーを抜き出して枯渇させる空間を作る魔法である。ただ、これを重ねがけするのにはそれなりの魔力を使わなければならない為片手に魔力回復用のポーションを持っていた。しかしエネルギーが枯渇するまで減るのは途方も無い時間が必要だった。


しかしそれも【有毒雷光Σ-148】の効果があれば少し早まるだろうと思われる。というのもこの有毒雷光という物騒な名前の魔法はΣ-148のカテゴリの中では『植物だけに効く148の毒』とされており、毒持ちの雷が次々と【愚者の暴木】に当たっている。雷はエネルギー無しで消費出来るが毒まではエネルギー無しでは除去出来ないのが【愚者の暴木】の性質なのでかなりの有効打にはなっている。もっとも、そこまで都合良くエネルギーが全消費される訳では無いのだがまだ援軍を呼べない2人にはこうしておくしか無かったのである。……結局援軍が来るのは他の拠点を制圧したメンバーから連絡が来てから数時間後の事なのであった。

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