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私はこれでも女性です-4

「………………………やっぱり、マスターは女性では無くて男性では無いのですか?」

「……………違うから。ちゃんと女性特有の物も軽めの奴だけどあるし、一応恋愛対象も女性では無いよ。……………まぁ、碌な男性を見てこなかったからか、恋愛したいとは思わないけど。」


あの糞親父を見ていれば誰だってそうなると自身を持って言えるのは、自分の実の父親としてどうなのかと思ってしまう。まぁ、使用人の方は糞親父に比べれば普通だったけれどね………。


しかし、美華も父親に似て碌でなしだったなぁ…………とチャットのコメントを見て思うのだ。もう少し上品な…………とは行かないが、せめてお前と同じ自己中心的というか、私がお前に完全従属していると勘違いしている馬鹿野郎供とつるむなよ………と思うのだった。


『黒華鉄 剣城は本来なら俺達美華とその親友達が使い回す奴隷になるはずだったのによぉ…………絶対にアイツが能力で美華を殺したんだぜ……………。』

『黒華鉄は今すぐ謝罪して俺達の為に尽くさないと天罰が下るぜ!!だから速く俺達の方へ戻ってこいよ!!』

『ただでさえ能力者が二人逃げてんだ!!さっさと来い!!』


………………少なくとも、追い出された数年後に嫌々連れ帰られた本妻の子供が贅沢三昧して生きている妾の息子の命令など聞く必要はあるだろうか………?と思える。一応最後より1つ前の命令というか懇願された事だけは叶えてやったが、それ以外は聞く耳持たずに近かったような気がするのだった。


『…………………………なんか人の事で色々と盛り上がっているが、最初に言っておく。時期的に考えれば美華の方が妾だよ。糞親父の愛情的には私の方が妾の子みたいな感じだったけど。』

『……………………まさかの本人登場?今どこにいるんですか!?』

『そんな事はどうでもいい!!さっさと戻ってこい!!俺達の奴隷になるためにな!!』

『………………さっきから思うけど美華の取り巻きの馬鹿さ加減が半端ないな………………。好き好んで奴隷になる人なんていないだろ………。』


段々と美華の取り巻きらしき奴等の書き込みがうざかった為に投稿してしまったが、後悔はしていない。………………まぁ、このスレで男性であるという事があるため、このまま男である事の誤解は解かないでおこうと思えてくる。


『とりあえず言っておくけど、私は美華を殺してないよ。それは死体見た人がいるからわかると思うけど、彼の近くに狼の死体があっただろ?そいつらの内どれか一匹が彼を殺して…………その狼は私に殺された、というのが真相だよ。』


真実を言えば周りは静かになる………………というのが推理漫画などでは定番なのだけど………………さらにややこしくなってきたので私はそのログを閉じたのだった。これがグラボーの掲示板なら『荒らしてすみません消えます』とコメントするが、今回はしなくていいかと思い、私は『帝高校チャット』のアプリを終了させるのだった。

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