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トランプルーレット-3

マーシェは恐ろしいことにダイヤのQに10枚レイズしていた。いや、0Gコインなので無謀な賭けをしているとは見えにくいが……かなりの悪手だと思える。


「……本当にそれで良いのか?」

「問題ないな。元王族であるこの私がこの様な運命に屈する筈も無い!!そう、この国が共和国になる運命にも本当ならば勝てたのだしな!!」


……ちなみに、リューケ共和国が王国だったのは20年程前の話だ。王は隣国……今はバレーシア農帝国へと姿を変えたハンバルシア軍帝国の侵略に怯えながらも王政を保っていた。まぁ、横暴な政治をしていないだけハンバルシア軍帝国よりはマシなのだが。


しかし、本来なら王権が残ったというのはただ単純に王族の全員が政治を行うのが面倒、むしろ趣味や商売で生きていたいと思ったかららしい。なのでそれさえ我慢すれば王権は続いたのだという。……まぁ、そんな感じなので私はマーシェの運命力に関してはあまり期待しなかった。


ただ、マーシェはレルミーを唆してQという数字にレイズさせていた。まぁ、堅実な4枚と少しだけ増やすための数字を選ぶのは悪くないだろう。例えるならマーシェは宝くじを1枚だけ買っているだけ、レルミーは下一桁を確実に当てるために10枚買っている感じだろう。


ただ、マーシェは自分の運命力などあまり信じていなかった事が分かる。よくよく考えたらこの勝負の命運を賭けるアイテムがまだある人の元へとある事に私達は気付いていなかったのだ。そう、クラブのJに入ろうとしていた球が別の球に弾かれダイヤのQへと入るのを見るまでは。


「……今回はダイヤのQにハートの2、スペードの3と7に入ったか……。とゆーか、マーシェはどれだけ運が良いんだ?」

「これが私の実力ですよ~。」

「私もマーシェさんのアドバイスのおかげでコインが結構増えましたしね……。」


第1回 結果


マーシェ ダイヤのQ  10×50=500

     40+500=540


レルミー マーク・スペード 1×4=4

     マーク・ハート  1×4=4

     マーク・ダイヤ  1×4=4

     Q         1×6=6

     45+18=63


カグヤ  カラー・ブラック 10×2=20

     40+20=60


マルフ  カラー・レッド  4×2=8

     マーク・ハート  2×6=12

     44+20=64


これが初回の結果である。ただ、これ以上面倒な状況になるのは面倒なのでレルミーが預かっていた『運命神の加護符』を回収した。恐らくマーシェはこれの効力を使い狙いを的中させたのだろう。


ただ、これで大幅な差を広げたのでいっそマーシェの勝ちでも良いのでは?と思うのだが、ここでマルフがルールの変更を申し出たのだった……まぁ、0Gコインなので失う物が何も無い状態だしね……。

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