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リューケ共和国の特徴-3

「……まぁ、賭ける物はお互いこのコインにそれぞれ登録するとして……。早速始めようか。でもポーカーフェイスが出来るかな?」

「一応やれているつもりなんだがな……。」

「そう言ってカードを目にしたときに僅かに変化するじゃん。だからブラフなんかはお見通しになるんだよね~。」


実際マルフはブラフに引っ掛かった事が無いのだ。まぁ、ポーカーフェイスでも誰だって最初にカードを見た瞬間は反応があるだろう。それからマルフは判断してブラフをしてくるかを見極めてくるのだ。


「じゃあ最初のゲームだね。ダイスを振るのは誰にする?」

「……レルミー、任せた。」

「分かったよ。でも、勝てるんだよね……?」

「いや、分からん。下手すると全敗する可能性もある。」


正直いってマルフという女はギャンブルだけならガンダレス級と言える程勝ち目が無い強さを持つ。その為、一矢報いる事が出来るかどうか分からないのだ。まぁ、こちらの掛けたコインにはスマホの白ROM以外は食料品になっているので問題は無いだろう。


そんな風に考えているとレルミーが10面ダイスを振り、出た目はまさかの1だった。簡単に言えば降りるか勝負するかの一択しか無い物だ。正直これがいきなり来るとは思わなかった私は困惑しながらもカードを引いた。


引いたカードはスペードのQ。これより強いカードはKとAの2枚しかないという物だった。ただ、本当に勝負に出ても良いのかと困惑する。というのも相手のカードがこれより上の確率もある。それも比較的高いのだ。大体8分の1の確率で私は負けてしまう……いや、これでも負けてもデメリットはあまり無い筈だ。だが…、私はたったの8分の1の可能性に負けてしまったのだった。


「………今回の勝負は降りる。」

「残念だなぁ。まぁ、今回は危なかったから助かったよ。」


マルフはそう言いながらクラブのJをテーブルの上に置いた。それを見て私はガクリと落ち込んでしまう。少なくとも今回はもう少し粘れば相手の方から勝負を降りてきたのでは無いか?と。


「……まぁ、今回はお試しの様な感じだったしね。でも参加費のコイン1枚分の景品は貰うよ?」

「……分かったよ。色は何が良い?」

「生前使っていたのがオレンジだからそれが良いな。」

「分かった。少し待ってくれよ。」


私はそう言いながらマルフにオレンジ色のスマホを投げ渡す。ガチャとチャット等の必要最低限の機能しか付いていない物だが、マルフは久しぶりに手に入ったと感激しているのだった。



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