リューケ共和国の特徴-2
リューケ共和国はネイケス……いや、マルフが総理大臣になってから賭博が流行始めた。最初は紙を供給できなかったりだとか、機械が上手く動かないとかでトランプやスロット等は無かったが、知能での勝負、運との勝負に国民達は取り憑かれた。その後、賭博のために様々な分野が発達していくのであった。
「まぁ、ルール等はかなり簡単にしてるけどね。最初から複雑だと色々といちゃもん付けられそうだしローカルルールも発展しないしね……。」
「その辺りは考えられているんだな。しかしなんで今トランプをシャッフルしているんだ?」
「そりゃあ勿論久々にゲームをする為だよ。君とならほぼノーリスクで勝負できるからね。」
マルフはそう言いながらトランプをシャッフルしていく。ただ、何のゲームをするのかはまだ言っていなかったので聞いてみると、マルフはランダムポーカーと答えるのだった。
……ランダムポーカーというのは10面ダイスで出た目の数だけカードを引き、その中で出来た役で勝負するという物だ。ただ、カードの枚数によってそれぞれ誓約も存在する。そうしないとかなり面倒な事になるので仕方ないと思うのだけど。
・6枚以上となった時、ストレートとフラッシュ、ストレートフラッシュは全てのカードが存在を満たしていなければ有効にならない。
・3カード、4カードが2組出来たとしても3カード、4カードとして扱う。フルハウスも同等である。
・ジョーカーは存在しない
・3ペア、4ペア、5ペアは全てストレート以上フルハウス以下として扱う。
・ロイヤルストレートフラッシュのみ一組成立すれば役として認められる。
・チェンジは10面ダイスで出た目の半分まで可能。しかし1の場合は交換不可。
他にも問題点があれば追加するとマルフは言うが一応はこれが誓約の全てだ。まぁ、ポーカーにも3枚でやる物やインディアンポーカーみたく1枚でやる物もある。流石に10枚でやる様なポーカーは無かっただろうけど。
「……ちなみに賭ける物はどうする?」
「そうだよねぇ……。じゃあ、こうしようか。最初に私と黒華鉄のお嬢ちゃん……面倒だから剣城ちゃんと呼ぶけどさ……。最初に二人でお互いに欲しい物を提示した後、賭けても良い物をお互い7つまで用意するって感じかな。」
「なら私は不戦条約を求めるが、そちらは何を求めるんだ?」
「そりゃ勿論剣城ちゃんが使っているスマホだね。まぁ、白ROMでも構わないけど、出来れば剣城ちゃんの使っている奴が……。」
「白ROMで良いと宣言しているからな。こちらから渡すのは私のでない物にしておくぞ。」
マルフは失言したなぁと頭を掻いていたが正直このスマホが取られたら色々とマズいことになっていたと思えてしまうのだった。まぁ、『鑑定』してきたのならば洗浄結晶やら武器やらを提示されなくて良かったか………とも考えてしまうのだった。