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アッシルベン魔帝国からの帰還-2

「……で、今日の夕食はどうするかな……。」


またしても渋滞に巻きこまれた事で野営が決定した時、私は4人の前でスマホを使うべきか迷ったが、面倒なのでサクッと説明して色違いのスマホをテキトーに配って置いた。


「これは後々私との連絡関連で使うから使い方覚えてくれよ。」

「分かりました。……にしてもこんな食事が普通な国に行けてありがたいですね……。そうでしょ、レン。」

「そうだな……。これまではシェドンとオルトビ義兄さんくらいしか肯定してくれなかったからな……。いや、姉さんの話だともう一人いたかもとは言われてるけど。」


それは恐らく早々に飛び出していったミューキの事だろう。まぁ、こちらの世界でアッシルベン魔帝国に産まれて初めて食べたのがあの異常な食事なら分かるがミューキは恐らく前世の記憶のままだ。そして日本での食事を1度でも経験していればあの異常な食事から早々に逃げ出したくなるのも分かる。


「……まぁ、オルトビがまともな食事を二人にやっていたおかげでどうにかなったという感じだな……。一応クレフィも連れ出してしまっても良かったんだが……それは食の改善をしてからの方が速いはずだ。」

「確かにそうですね……。料理長主催のパーティーに参加すると確実に味覚が崩壊しそうになりますからね……。他に調味料が無いのが一番の問題だと思いますが。」

「確かにな……。シェドンと他国に視察に行った時には鷹の爪や胡椒なんかの調味料があったからな……。正直買って帰りたかったが売り場に行けなかったんだよ……。」


元々値段が高いこともあるらしく、買えなかった事に二人は相当落ち込んだらしい。それを見たオルトビが種を買って育てたものの、マーケンやジューマがやれ媚薬の材料だのテンサイの肥料の資材だと言って勝手に収穫されていったらしい。


「あの時はオルトビ兄様と私達も視察に出ていたから止められる者がいなかった。……まだ畑が残ってただけましだったけど。」

「……そうだったのか。でもオルトビの畑には興味があるな……。今度親善大使と称してこちらで種を植えて貰いたいな……余っている奴で良いから。」


実際クコの実とかマイナーな感じの物はバレーシア農帝国では栽培されていない物だ。それを考えると他国から種を手に入れてきているオルトビに協力を仰ぐ事は間違ってはいないだろう。


「………まぁ、話が逸れてしまった感じだが、今から夕食にするか。という訳で調理してくるか。」

「それならやり方を覚えて俺がやりますよ。第一その身長だとキッチンに手が届かないじゃ無いですか。」


いや、移動できる踏み台用意してあるし問題は無いんだよ。とゆーか久々に身長の低さを指摘された気がするな……。正直言ってこの身長が『帝』系使っている時に変化する体だったなら良かったのにな……と思いながらレンの手伝いを断るのだった。

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