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ジャックリッパー・オ・ランタン-5

「…………………で、問題はこの『ネクロノミコン+150』についてなんだけど……………この150の部分がなんなのかが分からないんだよなぁ………。まぁ、『鑑定』するんだけど。」


ネクロノミコンという名前自体は知っている人も多いだろうが、この世界にクトゥルフ神話関連の事柄ってあるのか?とも思えてくる。いや、ニケという名前はあったけどさ……………と思いながら、私は黒の下地に灰色で『ネクロノミコン』と書かれた表紙の魔導書を『鑑定』したのであった。


ネクロノミコン+150

・価値 8兆G

・かつて転生者達のいた世界に伝わる神話に登場したという架空の魔導書の1つ。この魔導書を手に持つことで自身の魔法の威力が大幅に上がる他、本来使うことが出来ない魔法やアーツを使用することが出来るようになる。さらに、この魔導書を持つ人間にしか出来ない魔法、『神話魔法』を使えるようになる。ガチャでのダブり配合が繰り返されて武器としての強化値が最大になっている為、本来の能力とは圧倒的に強力になっている。


「……………………つまり、アイテムは重複したら強制的に合成される事は無いけれども、武器は強制的に配合される。………………まぁ、グラボーとは同じかな……………。」


とりあえず『ネクロノミコン+150』を持って私は試し撃ちが出来そうな物、またはモンスターを探してみることにした。『殺戮魔法』のバリエーションはこれ以上増やさなくてもいい気もしたのだけれど、『ネクロノミコン+150』の性能への好奇心が勝った為現在に至るわけである。


「………………あ、あのっ。試し撃ちなら私にしてくれれば良いと思います正直まともに戦闘できるかどうかが分からないですし、下手するとただの穀潰しになりそうなのでできればそれは避けたいんですなのでどうか私に使った見てくださいなるべく気持ち悪くない格好で死にますから。」

「……………………だから、軽々しくそんな言葉を言わないでくれないかな……………。ランタンは穀潰しにはならないよ。」


私がそう言いながら頭を撫でると、ランタンはぽわ~んとした顔になる。しかし、モンスターが出て来なければまたこんな状態になりそうだし、何か別の事をさせて……………。って、あ、そういえばと思いついた私はランタンにある物を渡しておくことにした。


「ランタンは『裁縫』のスキル持っていたからね…………。はい、これ。渡して置くから気が向いたらやってみて。」

「こ、ここここここここのような代物を渡されても………。」


私が渡したのは『破皮針のソーイングセット』だった。まぁ、私が持ったいても滅多に使うことは無いからなぁ……………と思い渡したのは間違いでは無いと思う。なんせ、ランタンはそれを受け取った後に僅かだが口元を緩ませていたのだから。

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