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新たな二人の王女様-3

レルミーから聞いた話では、『霞化』の儀式が最も手に入れやすいらしい。というのも儀式に必要なアイテムが『純潔乙女の血』『純潔乙女の髪』『純潔乙女の爪』の3つだ。つまり私やヘレンもすぐ出来るというお手軽な儀式だったのである。


「しかし『霞化』は魔法扱いになるからここでは使えなかったんだよね……。それに気配が消える訳でも無いから不意打ちも出来なかった訳だし。」

「そうなんですか……。でも書かれている儀式の中には他にも出来そうな物はありますね。戦闘に向いていない事を除けば。」


ヘレンはそう言いながら歌鳥鬼のページにある歌の欄を見せる。そこに書かれているのは歌声であった短い音でも良いのだが、一部の歌は指定された音階のみで歌わなければならないので『滅ばせの歌』等の強力な物はハッキリ言ってかなり面倒だった。


その中で見つけた『農民の歌』は畑仕事をしながら3人以上で同じ歌を歌うだけで手に入れられるこの国向けのスキルなので国の運営の中に組み込んでおこうと思う私なのであった。


ただ、素材が存在しているのかすら分からない物も多く、『奇跡の雫』と同じように欠点が存在するなぁ……と感じてしまう。実際『奇跡の雫』も『クラフドールハンド』を使わなければ最低でも1年に1度、計5回しか使えないのだ。ついでに言うと2度同じ人物に使えない為、ヘレンにはもう使うことは出来ないのである。


「まぁ、暫くはこの国に滞在するつもりだからそれで覚えられるスキルは覚えさせて貰うか。後、この国の経営方針と新たな名前に関しても相談したい。」

「…軍が全滅してるのに軍帝国を名乗るのはおかしいですし、心機一転と心を入れ替えるのにも持って来いですね。ただ、名前は貴方が決めてください。」


これもまたケジメだとヘレンとレルミーは私の方を見る。なので私は仕方ないなぁと思いながらも新しい国の名前を考える。ただ、その時間二人が暇になるので今後のプランの為の資料を持ってきて貰う事にした。


「特産の馬鈴薯から名前をとる訳にもいかないからな……。まぁ、私の名前にする気はサラサラ無いから大きな失敗するとは思えない。でもなぁ……」


正直言って新しい名前にするにしても、軍帝国を外すにしても色々と問題がある。……というのもこの国は軍事力が主だった癖に私がそれを全滅させている。そんな事になれば当然他の国が攻めてくる様になる。……それを考えると国の名前は正直テキトーで良いと感じた為、『バレーシア農王国』に決定したのだった。

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