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王の多目的ホール-2

多目的ホールの中に入ると、将軍らしき人物が4人に宰相の様な衣装の人物が2人、そして王であるロジャー・アルド本人がこちらを待ち構えていた。……うん、やはり待機所にいた奴等が宴会していたのはこの国の習性ではなかったのだろう。


「……まぁ、とりあえず父親には子供を帰してやらないとな…。」


私はそう言いながらアベルトの死体をミルノという将軍に向けて投げる。つーか王直属の護衛みたいな事をしているのでアベルトの言っていた事は間違っていなかったのだろう。……それ故に子供であるアベルトの死に方が酷い事になっているなぁと感じてしまうのだった。


「……いつから反抗期になったのだ、アベルトよ。父としては嬉しい物だが、頭突きを鎧にしただけで我を屠るとは……見事なり。」


すいません、父親の死に方もアレでした。とゆーかここは普通に切り捨てる所だろ!!宰相達や他の将軍、ましてや王すらも唖然としてるよ。普通に考えれば最初の台詞の後に問答無用で切り捨てるだろ!!一応死んでるんだからさ!!


親バカとファザコン?が混ざり合うとこんな時に碌でもない死に方晒してしまうなぁと、アベルトの死体をぶん投げた奴を体で受け止めた後鎧が砕け、そのままミルノという将軍の胸を貫通した。簡単に図解すると『十』の文字みたいだ。


「……ミルノ、いくら親バカでも死ぬことはなかろう。さっさと起きよ。侵入者を仕留めるぞ。」


ミルノの先輩?らしき髭の濃いおっさんがそう言った。そうだよな、流石に死んだふりをして油断させようとしてるんだよなと私は期待の目でミルノを見てみる。ただ、彼は一向に動かない。


「いい加減にしろ!!侵入者の前に私に殺されてしまいたいのか!?…………?」

「どうしたゴスティーニ?」

「し、死んでる……。脈が無いのだ、ルーベント!」

「………いや、いや、あの大将軍と呼ばれ体の半分以上の血を流しても生き残ったミルノが死ぬはずが……。実際、心臓でも取れていない限り死ぬことは無いだろう……?」


正直ここまで馬鹿らしい死に方をされると私も困るのだけどと思っていると、ゴスティーニと呼ばれた男がアベルトの口に歯が無いのと何かが入っているのが見えたらしい。


「……この口の中に入っているのは……ミルノの心臓か?」


どうやらアベルトの口の中に偶然ミルノの心臓が入りそのまま突き抜けていったらしい。なのだがせめてそれを見ないようにしたら良かったのでは?と考えてしまうが、彼等は嫌々ミルノの処分を行っていた。


「……じゃあ、仕切り直しといこうか。言っておくが俺達はそこにいるミルノと同じ様な死に方はしないから、さっさと掛かってこい。」


将軍達はそう言いながら剣を構えてきた。……まぁ、コイツ等なら普通に闘ってくれるだろうと思いながら私は『殺戮魔法』を使用するのだった……。

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