番外編 平行世界の交流会-15
プリクラを1人1枚ずつで分けた後、クラリスと織村のペアと蔵鮫と黒木のペアが何枚かプリクラを撮っていた。まぁ、黒木は無理矢理連れられた感じだったが……。
「……で、今度は動物園か水族館に行きたいと?デートには付き合わせるなと思うんだがな……。」
「まぁ、良いんじゃ無いですか?いざという時に止める役がいますし。ナンパとかは対処できますけど、2人で盛り上がって……の時の抑止は出来るでしょうから。」
「だからと言って服の指定をしてくるのは止めてくれないか?」
「いえ、これ学園長からの指示でもありますし。ただ、なんで黒華鉄さんがスカート履いた事が分かったのかは不明ですけど。あ、ちゃんとメイクはしてきてくださいね。一応支給されるらしいですから。」
ついでに言うと私はデートの監視をする際に指定された服……新作のワンピースやらを着用する事を義務づけられてしまった。これは呉松を初めとする私のお姉様ポジションを自称する者達によってコーディネートされた物だ。そこに学園長が加わりかの様な事態となったのである。
「つーか地味に宮永も下着関連で参加してくるからな……。私はスポーツタイプの下着で十分なんだ。あのショーツとなる奴は止めてくれ。」
「まぁまぁそう言わずに。ここの動物園では兎やカピバラと戯れる事が出来るらしいですよ。というかツーショット撮ってこいと指令が出ています。」
「……いっその事宮永を昔の私風にメイクして身代わりにしようかという気持ちが少しずつ湧き出ているんだが……。大丈夫だ、遊園地の時に大体の口調は理解できたからな。」
「それは止めた方が良いですよ。バレたときにはファッションショーが待っていますから。それもセクシー下着で。」
「胸小さい高身長の私には愚策だろそれ……。」
そう言いあっていると宮永が今回の指令を書いた紙を渡してくる。黒ジャージ等、簡単に洗濯出来る服で動物園や水族館に行きたいよな……とも考えながら私は渋々紙を受け取るのだった。
「……で、気になったんですがどこかのカップルが三角関係になりそうな事言ってませんでしたか?」
「というよりは蔵鮫が男なら間違いなくカップルになっていた様な雰囲気だよ。クラリスの所の執事フェーリアはな……使用人学校では同級生らしいからな。」
私がそう言うと生徒会室の天井がガタッと動いた。恐らく本人がそこにいるのだと思う。まぁ、その三角関係に私が巻きこまれることは無いだろうと思いながらため息をつくのだった。
交流会が地味に長くなったので、次回から本編に戻りたいと思います。