ガールズトーク-2
宮永 柚木から『弓術』が譲渡されました。
『弓術』から『弓帝』が派生しました。
『弓帝』が『星弓帝』に進化しました。
『星弓帝』からいくつかのスキルが派生しました。
「……何をしたんだ?宮永……返答によっては『全身マナー』ぶちこむぞ……。」
「いや、ただ私のスキルを黒華鉄さんに譲渡しただけですよ?元々私の持っている『弓術』は副会長のボウガンを何度か試し撃ちした時に手に入ったものですしね。」
宮永は正直に言った為、『全身マナー』をぶちこむのはやめておいた。この『全身マナー』は殺戮魔法に近い『拷問魔法』あたりで作ることの出来る物で、受けた相手は全身がスマホのマナーモードみたく痙攣する為、殺さないで行える物としてはかなり優秀なのだ。
「……まぁ、使える物は使ってみる事にするか……。『星弓帝』」
とりあえず姿がどう変わるのかを検証してみたのだが……私はそれを後悔する事になった。『獄炎帝』や、今着ている軍服スカートは露出がかなり少なかった。まぁ、私の身長が低くなってしまっていたのもあるのだがな……。
「……これは、なんと大胆な……。いや、変態だとは思いませんけどね。なんというか……露出が無いのに露出が多く感じるというか……。これ絶対に合法ロリには向かないですよね?」
「……いや、可愛いよ、剣城ちゃん!!」
「下手な励ましはいらないんだが……。なんでこんなピッチリとしたボディスーツなんだよ!!しかも尻尾の一部がなんというか……って状態だし!!このデザイン考えた奴出てこいやぁぁぁぁぁ!!!!」
白いピチピチのボディスーツは私の二の腕と太もも辺りまででを覆い隠していた。しかしピチピチな上に色素が薄いことも重なり裸と大して変わりそうに無い見た目になりかけていた。手の方には白い長手袋がつけてあり、星の妖精でも語るつもりなのか付け根の部分に切れ込みが入っている。
脚の方は黒いハイニーソだけであり岩場で発動すれば絶対に足の裏が血塗れになるレベルだ。ただ、ボディスーツの背中の部分にいくつかのひし形が記されており、そこから羽を出せるらしい。……出来れば羽で飛ぶのでは無く、光の粒子で出来たローブを着ければ空中浮遊が可能な感じにして置いて欲しかったと思える。
「………『獄炎帝』。」
私は羞恥のあまり使い慣れたというか一番馴染みのある『獄炎帝』に体を変化させた。……もういっそ、ここにいる全員を消してしまえばあの光景は誰の記憶にも残らないと錯乱しながら、私は『獄炎魔法』を使おうと構えてしまうのだった。