ミアッペ山脈-5
最初に『リザルトルーレットガチャ』を回してから、私はモンスターを求めてひたすら走っていた。『ニケ製のマウンテンバイク』で山道を走りつつ、モンスターの群れがいればマウンテンバイクから降りて『抜刀術』で倒す………を繰り返してスキルのレベルなどを上げていたのだった。
「……………………そろそろ暗くなってきたから、探索はここまでにするか………。夜道をマウンテンバイクで走るわけにもいかないし。」
あれから『ミアッペラピッド』や『ミアッペバンクル』の群れを倒しながら進んだのだけど、スキルの『跳躍』は中々取れず、なんとかコストが200になるくらいの量にしかならなかった。
『跳躍』Lv.10 → 20
職業『ジャンパー』 Lv.10 → 20
『解剖』Lv.5 → 6
職業『解剖師』Lv.5 → 6
『突進』Lv.0 → 45
『持久力』Lv.0 → 5
『気配察知』Lv.0 → 3
これが乱獲した後に『リザルトルーレットガチャ』をスキルに指定して回し続けた結果である。……………『突進』は文字通り突進攻撃に補正が入るスキルなのだが、はっきり言って使いづらいため放置で良いか…………と思う。
「……………………まぁ、これでコストが200になったから、ガチャをしてキャラを呼び出そうかな…………。いや、でもキャンペーンとかで確実に必要なキャラを呼び出すべきか……………どうしようかな…………。」
私はそれからガチャの画面を見ながら迷い続け、1時間程でとりあえずの候補を決めたのだった。いや、そうでもしないとここで餓死するまで迷っていたかもしれないからだ。
「とりあえず、『戦国ガチャ』と『暗夜戦争ガチャ』、『幕末ガチャ』の3つに絞り込んだは良いけど……………、問題は仕様があまり変更されていない事を祈るわけだよなぁ……………。」
グラボーとグラガルはシステムは大体同じだが、ステータスの割り振りや使用武器も全て同じとは限らないだろう。グラボーでは使い勝手が良く強かった『坂本龍馬』というキャラがグラガルでは可愛いけど使いにくいという感じのキャラだったりする例もあるため、より慎重に吟味して候補を絞ったのだ。
…………………………しかし、ここで予想外の事が起きた。モンスターが突然出て来たのである。そのモンスターの名前は『ミアッペ・キングゴーレム』という、危険度が極大と表記されていたモンスターだったのだ。……………………まぁ、予想外の事というのは『ミアッペ・キングゴーレム』が出現したことでは無い。
「『アンサンブル』!!」
予想外というのは『ミアッペ・キングゴーレム』を見て動揺した私が『殺戮魔法』のアーツである『アンサンブル』を使用し、その威力が途轍もない物だった事、そして……………………………気が動転して気付かぬ内にスマホの『11連ガチャ』のボタンをフリックしてしまっていた事だった。




