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学園長のお話-4

「今の所手に入れられていないのはこれまでの世界と同じ様な牛、豚、鶏などの肉……似たような物はあるんだけど、構造上欲しい部位の肉が無かったり、モンスター事態がいなかったりするからね……。」

「……『エイリビーチキン』の首の部分が骨と羽毛だけで出来ていて、セセリの肉が無いという感じか……。いや、『エイリビーチキン』じゃなくてもこの世界の鶏はそれが普通だと言われたがな……。」

「ただ、生物事態は手に入るんだよな……。キャラや馬車なんかで。でも1回も家畜が出てきたことは無いな……。食材ガチャで出てくるときには既に加工済みの状態になっているのだけど。」


これまではよく出てくる熊肉やらに慣れてきてしまっているが、やはりスーパーで買うような私達にとって普通の肉が欲しいと思えた。まぁ、それをこの世界でというのは無理があるため、完全にガチャ頼みになりそうだと感じる。


「で、次に欲しいのは米かしらね。いや、剣城ちゃんから送って貰えるのもあるしたまに輸入は出来るけど……もち米では無いから餅が食べられないのよ……。この世界の殆どはインディカ米ばっかりらしいから酒造しようにもやりにくいし……。」

「この世界にはエールやワインは結構ありますけど、日本酒は中々見ないですからね……。前に剣城ちゃんが大吟醸を当てた時喜んでラッパ飲みしてしまうくらいでしたし。」


らっぱ飲みできる程の瓶では無かった気もするがな……。ただ、瓶で出した囮であったとしても大吟醸である事には変わりないらしかったので、ホッとする。前世が病弱で短命だったアルミナは銘柄と味を一致する事は不可能だったしね……と思いながら、瓢箪に入っている料理酒に使っている物の事を考えるのだった。


「……羨ましいですね。少し先輩である私に分けるというか、お裾分けしても良かったのでは?恐らく剣城ちゃんも少しは私に送ってあげようとか思ったんじゃ無いですか?」

「まぁ、送ろうかとは考えたがな……。」

「いや~、流石に私がらっぱ飲みするとは思ってなかったみたいですから。でもこの体になってからお酒は普通に飲めるようになりましたからね!!昔とは大違いですよ!今ならエール一気飲みも平気で出来ますから!!」


お酒の飲めない未成年組である私と生徒会メンバーはアルミナと学園長の口喧嘩を唖然とした目で見ているのだった。まぁ、身内の織村でもアルミナと学園長が学生時代の先輩後輩で、母さん経由ではあるが仲が良かったとは知らなかったらしいので他の生徒会メンバーと同じ反応なのだと思いながら、口喧嘩の終結を待つのだった。

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