生徒会の混乱-1
あれから角煮丼を食べ終えた私はスマホの電源を入れてみた。すると、生徒会内のグループチャットが大混乱という事になっていた。……恐らく学園長が画像を出したのだろうと思う……いや、絶対に出したな……と思いながらログを遡って見るのだった。
「………まぁ、私は完全に男の格好をしていたのにも関わらず急に合法ロリ爆乳になっていたんだから驚くだろうな……おまけに顔も幼くなってしまってるし。」
「……目の前で豹変するのを見せられたらさらに驚いただろうな。元々そんなつもりで使った訳では無いが。」
「そうだろうね。下手したら私は従順な人形になっていたからね。そして使い潰されるまでこき使われただろうし。」
まぁ、気まぐれで出された『王魂の林檎』が無ければ私は確実に死んでいた。まぁ、短くとも腕と脚も戻ってきたので、達磨のままにされるよりは遙かにマシだっただろうと思える。
「……いや、後から考えれば糸で浮かす事が出来るからあのまま殺しても良かったんだがな……。」
「まぁ、私の『殺戮魔法』は固定砲台みたいな物が多いからねぇ……って、ふざけんな。1人だけ達磨って普通に嫌だろ。ただ、『獄炎帝』になってからあの攻撃が来なかったのがありがたかったけどさ……。」
正直に言うと、達磨状態にされてから半日も経っていないとは考えられないのだが、あの恐怖感は忘れる事が出来ていない。実際『獄炎帝』の状態であったとしてもガンダレスには軽く切り落とせると思ったのだがな……と感じた。
「……とゆーか、生徒会のログよりも明らかに魔神のお告げが五月蠅いんだが……。なんでこうなってんだ?」
『いや、俺達魔神にとって問いたださなければならない相手と接触しているんだ。いや、これは天使界でも同じだし第3天使長を殺害した者と関わりがあるという事で面倒な事になっているんだよ。』
「そんな事は知らん。え~っと、ヒュドラだっけ?ヒドラだっけ?長く出てこないから忘れたよ。で、ガンダレスかジルフェのどちらに用があるんだ?」
魔神から貰う報酬では使える物を報酬としてくれる事が多かったが、その分面倒で自分でやれよと思う依頼が多い。それにガンダレスとジルフェ相手だと無茶振りがさらに大きくなりそうなのだ。
『ガンダレスに『王魂の林檎』を全て食い尽くして貰え。少なくともあれは使い勝手の良い全回復の為のアイテムじゃない。』
「……いや、10秒であの大きさの林檎を食べきるのは不可能だろ。丸呑みでもしたら喉に詰まってお陀仏になるだろうし。」
『他の『王魂の林檎』を得た者は死を覚悟しつつ、全て丸呑みしてたぞ。一囓りして回復アイテムに使うのはアイツだけだ。』
……いや、ガンダレスは王になりたくなさそうな雰囲気出しているから、そちらの意識改革をした方が楽なのでは……と思いつつ私は魔神からの頼み事をそっくりそのまま話しておくのだった。途中、大天使と関わりのある黒木と蔵鮫から個人チャットが来たが気にしないことにするのだった。




