料理教室とコーディネート-3
『猫又ブラ』
・価値 5億G
・猫をテーマにして作られたという下着。同時に魔力補助の効力がついている装具でもある。しかし副作用として猫耳と2本の尻尾が出てきてしまう。両方色は装着者の髪の色になる。また、装着者の魔力の強さに比例して猫っぽくなる時のデメリットが軽減される。
「……とりあえず、マタタビと柑橘類に関してのデメリットが無くて助かったけど……アルミナはなんでマタタビを構えていたんだ?」
「いえ、こうすれば素直な剣城ちゃんが見れるかと思いまして……先輩にしか見せなかったような無垢な笑顔で擦り寄ってするかも?と期待もしたんですよ。」
いや、その考えを聞いた時点で既に純真無垢な笑顔とは呼べないと思えるのだけど……と思いながら私は自分の覚えている猫についてのデメリットの1つであるイカを食べてみる。もちろん、イカ素麺という生のイカをだ。
「……腰は抜けてないかな。まぁ、迷信を書き綴った様なサイトの情報だからな……。だがなんでまた正座で待機してたんだよ。」
「……もしかしたらと思いまして。」
「つーかさっきからおかしいだろ。これまでは節度を保ってきていた様に思えるが、今回からそれが抜け落ちているような……。」
「いえ、その体になれば抵抗しにくいと思いまして…。」
いや、むしろ抵抗する力は強まっているのだがなぁ……と思いながら私は馬車の外に出た後、『簡易テント』を貼りその中で何回かガチャを引いてみるのだった。正直にいえば帝高校の制服をマイルポイントを使って購入しても良いのだが、この体で男の服を着ると違和感バリバリになるだろうという事で諦めるのだった。
「……で、11連ガチャをやってまともなセットは『信煉国総統服(女)』か……。まぁ、普段着なら問題ないだろうから暫くはこれにしておこうかな。防火性もバッチリな訳だし。」
そう言いながら私がテントから出ると、アルミナがまたしてもスマホで写真を撮ってくるのだった。……いや、軍帽は猫耳のせいでかぶれないので猫耳総統と呼ばれても仕方が無いが、抱きつこうとはしないでくれと思うのだった。
「しかし、この軍服見た目よりも動きやすいからな……ただ、乳袋らしき物が最初から常備されているのが気になったけど。漫画の軍服のコピーみたいな物らしいけど原作知らないしなぁ……。」
「……え?剣城ちゃんは『小春戦記』を知らないんですか?」
僅かな年の差ではある物の、大々的に続いている作品以外はカルチャーショックが起こりやすいと思える一言だった。まぁ、同じ作品でも長く続いているとカルチャーショックが起きやすいのは変わらないけどね……。