迷宮の町・ラビネア-3
「………………これで、この町についての説明は終わりだ。腕に自信があるならば、冒険者ギルドへ行き、ダンジョンを攻略する冒険者として登録すると良いだろう。ちなみに、ギルドでの登録は無料だ」
「…………………そうですか。じゃ、登録してきますかね………。」
「ここは独り言だが聞いておけよ……………。当たり前のことだが、冒険者登録の前にある『講習玉』の奴は最低でも5つは見ておけよ……………。ダンジョンについて教えて貰えるのはその時だけだ。後は親切なお人好しが教えてくれるのを期待する以外に知識は得られんぞ」
「ご忠告ありがとう。それじゃあ、またいつか合う日があれば」
そして、私は門を通り抜けて、ラビネアの町に入った。……………ますは、身分証明をしておくかな………と冒険者ギルドの方へと向かう。向かっている途中で気付いたことは二つ程ある。
最初に思ったのは、彼等は基本的に『鑑定』のスキルを所持していない。私達の感覚では『鑑定』というスキルはそれなりに重要なスキルのはずだが……………、なぜか『鑑定』を持つ人間が非常に少なかった。先程の門番二人は普通に使用していたので、このスキルは誰でも持っているのでは?と思っていたのであれ?と思ってしまった程だ。
それから、10分ほど歩きすれ違った100人の人間を『鑑定』した結果、冒険者風の少年がレベル1の『鑑定』持ちだった以外に見かける事は無かった。…………しかし、よくよく考えてみるとここを歩いているのは冒険者では無い為、彼等の日常の生活の中では滅多に使用する事も無いのだろうから、こちらの方が普通なのかもしれない。
逆に『解体』はレベルは1ばかりだが、誰もが所持していた。……………多分、ダンジョンが出現してからこうなったのだろうと思う。少なくとも、この世界はゲームでは無く、あくまで現実だからだ。ダンジョンだけは都合良い感じに作りました!!なんて事は起こらないだろう。
おそらく、あのダンジョンは死体は消えないが、モンスターは一定時間たてばリポップする。ゲームの世界ならば、例え無双し続けたとしても、モンスターは光の粒子となって消えるだろう……だが、現実ではそうはいかない。
モンスターはリポップするけど死体は消えずにそのまま残るぜ!!的な感じなのだろう………が、それだと死体の血と肉をグチョグチョに踏みつけた後を辿るようなぬかるんだ足場で腐臭とともに戦闘をしなければならないのだ。
恐らく、倒したモンスターは全て持って帰ってください、解体はこちらでしますという事なのだろう。そうすれば、ダンジョンに潜らない人間でもこの町で安定した収入が得られる………という事…………なのだろう。真実を知らないので私は断言するのを止めて、『ラビネア』の冒険者ギルドへと進むのだった。




