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漁村での収穫-4

買い取りカウンターに着いた私は最初に『アシッドベアー』という、教師達を殺す際に出て来たモンスターの素材を出す。すると意外な事に『アシッドベアー』はかなり高い段にならなければ倒せないモンスターである事から、毛皮1つで10万G、犬牙1つで180万Gとなった。ここで先程の新入り潰しを潰した女はこちらに注目する。


それを気にせずに別のモンスターの素材を出し続けると、最終的に狩猟ランクも10級から2段まで上がった。これは私と同行しており、戦闘にも参加したランタンも同様だった。特にあの雑魚だった悪魔の素材がそれなりに良い値段になったのでとりあえず貨幣不足の心配は無いだろうと思えた。


しかし、まだ素材の買い取りまでしか終わっていない。私自身が製作した物は買い取って貰っていない状態なのである。まぁ、アレもまだ私に声を掛けるべきか判断しかねる所なのだろうと思いながら、私は自作の指輪やペンダントを買い取りカウンターに乗せる。


「中々良い出来ですね………………これなら1つ680万Gで買い取りです。宝石などの価値だけで言うならば400万なのですが、このアクセサリーには色々なスキルや機能が搭載されていますからね…………。特に『救助の花火』や『解毒』、『強制帰還』等が買い取り価格の上がった理由となります。」

「そうなのか………………いや、この世界での相場を知らなかったからなぁ……………。」


そして私の生産ランクも2級まで上げられた。ガチャ関連で100億以上の物ばかり見ていて麻痺しかけているが、3桁万の物を作れるだけでもかなり高いランクにいけるのだろう。まぁ、本当は価値が4000万くらいの指輪などは作れるほどに成長しているのだが、それは自分やランタン……次点でアルミナやら生徒会メンバー用なので出す気は無い。


ただ、私が求めていた人間は釣れたらしい。それはもう、釣られた後に銛で刺される事を想像すらしない、高級な餌に釣られてやってきた女………………例の新人潰し潰しの女が。


「あの~、良かったら同じ新人同士パーティを組みませんか?私達、きっと良いパーティになれると思うんです!」

「………………………ここで話すのもなんだから、外で話そうか。」

「………………マス…………むぐっ。」


私が顔を崩さずに対応するのを見てランタンが心配そうに声を掛けてくるが、今はそうされると不味いので口を軽く塞ぎ、この女と供にギルドの外に出る。……………そして、ギルドから出た瞬間私はその女の顔面に拳を叩き込んだ。


「………………何の気も無い顔で慣れ慣れしい態度を取るなよ………このクソババア!!まぁ、死んだ事も私は知らなかったけどな!!」


この女……………前世の名前で言えば美花みはな 香世子かよこ。つまり糞親父を産んだ、私の父方の祖母である。まぁ、そう呼ぶのは知らない人間に説明する時だけで、本来ならばこう呼んでいる人間だ。


私を自分の甥に奴隷として売りつけようと誘拐を目論み、美華 結城を溺愛するあまり私に奴隷になるようにと催眠療法を糞親父に勧め、挙げ句の果てに私と母さんの寝室に火を放とうとしてセバスに拘束されて檻付き病院へと放り込まれた糞ババア………と。全文言うことは父方の祖母と答えるよりも少ないけどね………。

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