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漁村到着-4

結局アルミナは『ひつまぶし 松の吉野』を、ラピは『鰻重 竹の吉野』を選んだのだけど、それを決めたのは私が鰻重を全て食べ終わった後なのだった。まぁ、これ以上は頼めないので私は腹ごなしの為少し外に出てくる事にしたのだった。


「………………………………久しぶりに鰻というか魚を食べたから感動したな………………。まぁ、あそこまで美味い物を食べられたのは運が良かったけど。」

『そうなのか…………………でも、最初に鰻というのは中々良い物だな。もうそろそろ夏になるから鰻みたいなスタミナ食は重宝しそうだ。』

『そうですね……………。でも、私は『鰻重 竹の撫子』の方を選びそうです……………。食べ過ぎるとスタイルが……………』

『そういえばタレは普通の蒲焼きのタレなのでしょうか?あれがあるからこそ鰻の旨みが大きくなると思うのですが。』

「タレは普通の蒲焼きのタレに似ていたけど………………作り方については不明なんだよな……………。まぁ、ここでは米が食えるから鰻重とかを食べられるんだけどな。」


私がこの書き込みをした瞬間、学園長の方から『米を送ってください』というコメントが出て来た。どうやらガチャで食材がでてきても主食とカテゴリ出来る物はパンや麺などしか出て来ず、米が滅多に出て来ないらしい。それと転生物にありがちな米が手に入らないという事情が多くなっている為とても羨ましがれたのだった。


「ただ、周りはクラーケンを倒した事でのお祭り騒ぎか………。ただ、どんな奴が倒したかは気になるけど………………こういう宴は退治した本人を主役にしてやっていないんだろうからな………いや、偏見だから違う可能性もあるけどさ……………。」


軽く宴の様子を覗いた後、私はおっさんのいる店へと戻った。……………するとそこには私と同じように一心不乱に鰻重を掻き込むラピと、なんとか持ちこたえて出汁をかけながらひつまぶしを食べるアルミナ、食べ終わって口を拭いているランタンがいるのだった。


ただ、この光景を見て私はある事に気がついた。これはさして重要では無いかもしれないが、できればあった方が良い物がないのだ。簡単に言えば薬味が無い。まぁ、異世界だからこの事を仕方ないと思う。実質米がある事だけでも十分奇跡なのだ。


「どうやらこの店には……………………山椒は置いてないみたいだな…。まぁ、私は大して使わないけど、生徒会メンバー辺りに送るとしたら欲しい人は出て来そうだな……………。まぁ、米があるだけマシだと思ってもらうかな。」


もしかしたら向こうがガチャで山椒などの薬味を手に入れているかもしれないが、その辺りは気にしないようにして私はこの店の鰻を街を出てからも食べられるかを考える事にしたのだった。まぁ、ガチャ以外で手に入れた物は基本マイルポイントを使って手に入れることは出来ないからなぁ…………と思いながら。

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