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廃村からの報告書-3

『私の今の名前はシャンという名前だが、この世界に来るまでは明狼院めいろういん つどいと呼ばれていた。ただ、この技術を見る限り俺と同じ世界から転生した来た者なのだろうが………………何かあったのか?』


すると織村が『メテオ・エンペラー事件』関連の事を話した。そして、地縛霊として残っていた魂は私達が転生し顕現する25年前に新たなる命として誕生していた事も。……………その理論で行くと獣人どころか普通のモンスターとして転生する奴もいそうだと思えてくる。


ただ、明狼院という名前の方には全く持って記憶が無い。まぁ、私も社交界に出ていた時もあるが、黒華鉄家が主催する物はかなり小さな物で、年に1回あれば良い方のレベルだった事もあり、直接取引のあった家以外の記憶は少ないのだ。


「明狼院家………………ですか。主に医学系の開発をしていた財団なのですが、この家の者は早死にする事が多いので、代替わりが早い家として知られていました。ただ、彼の父親がより安全な医薬品を作る家にこの技術を売って自分達は治療に専念しようという事になったのですが、その理由が彼の死だった………と記憶してます。まぁ、死因は基本的には過労だったのですが。」


………………………………つまり、過労死する程働きづめてしまう性分の一族だった訳か………………ただ、この世界ではまだ過労死するような様子は無さそうなので問題ないのだろう。いや、チャットの画面しか見えないのでなんとも言えないのだけど。


『………………………しかし、ここに何らかの原因で集まっている集団がいると聞いてやってきたのだが……………あるのは悪魔の子を身に宿した少女が1人と大量の血が飛び散った後だけだ。ただ、まだチャットが生きているという事は生存者がいるはずだが………どこで身を隠していた?』    

『身を隠しているというよりは元々別の所に飛ばされている様な物だ。だからその辺りに隠れている人間はいないと思う。』

『そうか………………その情報はかなり助かる。…………しかし、転生していたのが俺1人では無い事に安心するな…………。サポートしてもらうのは無理そうだが、1人で旅を続けながら悪者退治するのは精神的に辛いからな…………』


どうやら彼はそんな事を家業としている夫婦の間に産まれたらしい。まぁ、戦闘や料理などの生きていくための基礎知識を学べる親の間に産まれたのは運の良いことだったと言っているので心配する必要は無いだろう。


ただ、私は生徒会のチャットを使い、織村にある事を書き込んで貰うのだった。あの新の宣言で私を死んだと言った事を利用するという事にしたのにいきなり質問のために飛び出すような事は出来ないからなぁと思いながらチャットの流れを見るのだった。

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