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賢者との対面-5

「ご、豪福堂の生クリームどら焼きがこの世界に来て食べられるなんて思いませんでしたよ………。このドラ焼きは学生時代によく食べていましたからね………………。」

「………………いやこれ、店の名前とか一切書いてないんですが…。」

「生クリームどら焼きの上に豪の字を崩した焼き印があったので豪福堂のどら焼きで間違い有りません。でも、これ一個しか付いてこないのは残念ですね………………。」


アルミナはそう言いながら生クリームどら焼きを平らげた。ただ、一口で半分いく勢いで食べていた為、アルミナの言う焼き印を確認することは出来なかったのだけど。しかし、豪福堂とはまた懐かしい名前だと感じてしまう。


豪福堂は帝高校の近くの町にある和菓子屋である。そこでは男達が昔ながら和菓子を売り出し、女性がアレンジした物やどら焼き、饅頭などを作り売っているという店だ。その為多くの層に人気があり、母さんも学生時代によく行っていたと話していた場所でもある。しかし私は行ったことが無いのだけど。


「他に欲しいなら買いますよ。マイルポイントが沢山余ってますし。ただし、味はそれ1つになりますが…………。」

「え~。プレーン以外にも抹茶クリーム、薩摩クリーム、カスタード、紫薩摩クリーム、苺クリームに豆乳クリームのドラ焼きもあるのに~。」

「こっちは1回手に入れた物じゃなきゃ買えないんですよ。その変わり1マイルポイントで1個手に入るからそれで我慢してください。」


色々と食料の為に使ったが、織村やクラリス、蔵鮫達にいらなかったり余ったりしている物資を送っている為マイルポイントは大分余っている。しかし彼女はそれで納得せず、何回もガチャを引いてコンプリートしようと言い始めた。


「あれ?そういえばアレも手に入れた内に入るのか………?いや、1度手に入れた事のあるアイテムなら間違いないだろうけど。」

「マスター、何を探すつもりですか?」

「いや、あの賢者を黙らせる事の出来るアイテムだよ。とりあえずドラ焼き渡して食べさせたから、アルミナがほんわかしている間に見つかれば良いんだけど…………」


そう思いながらフレンドギフト内のカタログを探す。すると、『Kiki-Boa』という項目が見つかった。これは私のスマホの機種の名前で有り、ガチャの部分以外は私がこの世界に転生した時の設定と同じ物だった。


少々値が張ったものの、それを購入した私はアルミナにそのスマホを渡した。するとアルミナに渡したスマホの画面から光が漏れ、彼女がやっていたのであろうスマホゲームをモチーフにしたガチャと名の付くアイコンが出て来たのだった。


ただ、そのゲームの名前は『グラントム・ボーイズ』と、なぜか私のやっていたゲームであり、無理矢理本家であるガールズに変えられた物なのである。…………ここでようやく改善か………と思いながら私はそのアイコンを見つめており、アルミナに不思議そうに見られるのであった。

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