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クラリスと食材ガチャ-2

私達が調味料を物色していると、この店の店主が店に戻ってきました。彼女の背中には大量の河北山椒らしき実や唐辛子、胡椒やサトウキビ等が大量に入った籠があるのは予想通りなのですが、彼女が着ている服に血の跡が服の袖に着いている事は予想外でした。


「あっ、いらっしゃい。何か欲しいものがあったのかい?」

「いえ、サラダに使えるような野菜について知らないかなぁ……と情報が欲しくて、何か知っている事は無いかと聞きに来ました。」

「成る程ね……………。なら早速説明してみたいけど、袖が血塗れだと話しづらいだろうから少し待ってね……………確かここに入れてたはず…………っとあったあった。」


店主さんはそう言って血にまみれていた袖の部分を『洗浄石』で綺麗にしてから話し始めました。情報量として胡椒と砂糖を一瓶買わされましたが、財布の中身は痛みませんでしたので問題はありません。


「……………サラダ?に使えそうな食材ならあったかな……………。確かトマトだったかな…………。あれはピュレ状にすれば調味料として使えそうだったけど不評でね…………。あれ単体なら悪くないんだけど肉と合わせにくいとクレームが来たから取りに行くことは無くなっていたなぁ…………。」

「トマトはあるんですか………………他に心当たりは?」

「……………………………『鑑定』で見かけた物だとセロリとブロッコリーくらいだね。土に埋まった物はしらないよ。」


そう言いながら店主はトマトとセロリ、ブロッコリーの生えている場所を地図に書いてくれました。欲を出せばもう少し万能な野菜が欲しかったですが、トマトも十分万能なので妥協しました。


「ところで、味噌や醤油はどんな方法で採取しているのですか?私達の知っている原料はこの国には存在していませんし……。」


ペトラがそう聞くと、店主さんはこう答えました。それは予想外の返答ではありましたが、なんとも納得できる様な物なのでした。いや、原料その物が違えば異世界であったとしても作れますよね…………………。


「味噌は『ビンズンカズラ』という植物系のモンスターの皮をお湯で煮込んでから出てくる泡を桶に入れて冷やすと出来上がる。まぁ、泡と言うよりは『ビンズンカズラ』の成分が湯によって取り出されていたんだろうけどね。」

「なら醤油も『ビンズンカズラ』から作られるんですか?」

「いや、醤油は『醤の実』から抽出する油だ。味噌と醤油は別の原料から出来てるんだぞ?転生前の世界ではそうだったのかもしれないが、ここでは違うからな。」


………………………………なんというか、醤油にかんしては手抜きだなぁと思ってしまう私なのでした。まぁ、手に入ることは分かっているので構わないですけど。

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